*A部門入選作発表*
当季雑詠=全89投句(入選句)
【特選】
一席
●子は姫に白詰草の髪飾り=智雪
◎葱、喋○裕、紅、雪、香△秋、し、始、茶=18点
(裕:昔はよくある光景でしたが、今もあるのでしょうか? 香:上五、素晴らしい表現ですね。 紅:上五がとても良いです。目にうかぶようです。 葱:愛おしき我が子の成長! 秋:少女の可愛らしい表情や仕草。景がよく浮かびます。 し:私も姫になった頃がありました〜。 茶:最近は空き地も少なく、あまり見られなくなりました。そんなノスタルジーも含めて。)
二席
●手に残るバターの匂ひ菜種梅雨=遊歩
○や、紅、ま、雪、茶△虹、久、十、清、裕、葱、ラ=17点
(紅:バターの匂いと季語がとてもよく合っていると思いました。 十:触覚、嗅覚を駆使している。「菜種・・・」はやや付き過ぎかも? や: 健康家族で食欲旺盛。 清:菜の花の咲く頃の雨に手のバターの匂いが残る。 茶:梅雨のしっとり感とバターの甘やかさが相まって。菜種で色の取り合せにもなるなと。 裕:ケーキでも作った後でしょうか。 葱:俳句らしい俳句。 ラ:どんなお菓子を作っていたのだろうかと、想像が膨らみます。 ま:雨の湿り気が良いのか迷いましたが好きな句です。)
三席
●春動く野球部員の大臀筋=遊歩
◎ま、秋、修○葱、資△智、や、紅=16点
(ま: 季語が効いています。大臀筋が良いですね。 修:私の筋肉は衰えるばかり。 秋:練習風景の中でも、お尻に注目したところがミソ!選手達の若々しい動きや勢いが伝わります。おばさんとしては色気も感じます。 葱:大臀筋がリアル^ ^ 資:春先の躍動感、細部までよくぞ写生。 智:きびきび動く大臀筋。 や: 大志抱きて泥に塗れる。 紅:センバツの季節ですが、どうなるのでしょう?浪商の尾崎選手を思い浮かべました。)
【入選】
●おはじきのマーブル模様蝶生る=茶輪子
◎雪、朱○十、や、ラ△遊、水、入=15点
(朱:なるほど、あのマーブル模様から本当に蝶は生まれて来そうな気がしてきました。 十:季語「蝶生る」が微細ところをうまく取り合わせています。 や:明るく楽しい季節到来。 ラ:美味しそうなおはじき♪(笑) 入:幼い頃熱望した記憶が蘇りました。 水:色彩豊かな春。蝶も軽やかに。 遊:上半中七の共感に季語がそれ以上の喜びを連れてきてくれた)
●一病を抱へし余生蜆汁=清一
◎や、資○智、喋△久、修=12点
(や:一病息災で等身大に生きたし。 資:最後の蜆汁で安堵感が。 智:素朴な蜆汁との取り合わせが良い。 修:季語が丁寧な生活を想像させる。)
●束ぬれば色の膨らむ黄水仙=十志夫
◎し○智、メ、朱△葱、ス、茶=12点
(し:色の膨らむが素敵な感覚だなと思いました。 智:黄色が膨らむと言う表現が良い。 葱:中七の措辞ですね。 朱:上手いなと思いましたが「束ねれば」で良いのではないかなと。 茶:「色の膨らむ」という措辞、ボリューム感が素晴らしいと思います。)
●草萌や土嚢に線量眠りたる=十志夫
◎香○久、裕、し△や、紅=11点
(香:憂鬱が溜まってる。 や:視察経験今も心に。 裕:草萌える春なのに少し寂しい感もあります。 し:線量眠りたるが静かで重いですね。 紅:コロナで、忘れられそうですが、まだ先が見えません。)
●末黒野やぽつと地蔵の赤頭巾=まさこ
◎裕○清、入△資、紅、雪ー=10点
(裕:野焼の後と赤頭巾の対比が鮮やかです。 清:野焼きの野に目立つ地蔵の赤頭巾。 入: 取合わせが絶妙。 資:赤と黒の色の対比が目に浮かぶ。 紅:色の対比が鮮やか。景が浮かびます。)
●幾何模様となるダンサーや風光る=しゃが
◎虹○白△葱、ラ、入=8点
(虹:鮮やかな映像が迫って来る。 白:春らしい楽しい句ですね。ラ:人間が幾何模様に変化する美しい幻想。 葱:どんなポーズなのか想像が膨らみます。 入:若い幾何模様ダンサーズとの取合わせが佳い。)
●三十年欠かさぬ妻の雛飾=裕
◎白、始△虹、久=8点
(白:お嬢さんが嫁いでーーー。)
●野晒しのサドルの傷や草青む=十志夫
◎茶○水△清、メ、修=8点
(茶:普通あまり気づかれない「傷」への着眼、焦点の当て方がよいと思います。 水:朽ちゆくもとの復活するもの。 清:サドルの傷が青々と地上に萌え出す草と対照的。 修:傷、がいい。季語が効いている。)
●餃子にも羽のあるらし鳥帰る=水音
○喋△葱、秋、ス、香、修=7点
(葱:素っ頓狂で面白い! 秋:何も考えずに食べてました。目の付け所に脱帽です。 香:春らしく軽やかです。 修:楽しい。)
●草青む就活生の付睫毛=水音
○香△十、入、ぼ、秋、雪=7点
(香:そこまでするのかぁ。 十:就活、睫毛という措辞に対して季語が効いています。 入:現代の若者を切りとっている。 ぼ:ふーむ、こういう娘もいるんだ。 秋:今日的な景。)
●桜まじ深き会釈の綿帽子=朱河
◎遊、ス△葱=7点
(遊:去年の長女の結婚式を思い出しました。 葱:花嫁と桜まじ、女性のお人柄が想像できます。)
●春の川ちゃらんぽらんと流れけり=やんま
◎ぼ○メ△喋、始=7点
(ぼ:いいねえ、このとぼけた味。)
●春暁や体温計の電子音=紅椿
○虹、茶△十、清=6点
(虹:体温が気になります。 茶:最近の電子音はメロディになっているものもあるとか。それを想起し春らしさに。 十:柔らかい電子音と季語との取り合わせが上手。 清:微熱でもあるのか電子音の冷たい音。)
●たんぽぽを描く強面の理科教師=雪絵
◎入○ぼ△し=6点
(入:大和先生はタンポポの似合う生物の先生でした。砂太先生は何の花でしょうか。 ぼ:そう、人は見かけによらない。ほのぼのとした句。 し:取り合わせが面白いです。)
●風信子窓辺の光集めけり=スライトリ・マッド
◎智、メ=6点
(智:ヒヤシンスの細かな花の一つ一つに光が当たっている姿がありありと見える。)
●星々はしづかに回(めぐ)り猫の恋=ぼくる
◎紅○入△雪=6点
(紅:星と猫の恋との取り合わせ、とても秀逸だと思いました。 入:随分と頑張る猫です。)
●垂れ幕にどんと家紋や寺の梅=紅椿
○ラ、朱△葱=5点
(ラ:「どんと」に寺の存在感が感じられます。 朱:どんと家紋が良い。季語も春の風とかではなくて「寺の梅」が成功。 葱:これも中七。)
●春愁ひ気泡だらけのプリンかな=朱河
◎清△智、入=5点
(清:物憂い哀愁の中でプリンがやけに気泡に満ちると言う表現の巧みさ。 智:気泡だらけのプリンが面白い。 入:ぴったりの表現。)
●鬼は外猫は尻尾をふくらませ=まさこ
◎十△朱=4点
(十:猫の喜怒哀楽はすべて尻尾が絡みますね。この場合は「怒り」か。)
●途切れなきナースコールや夜半の春=資料官
△水、裕、ま、朱=4点
(水:春の夜のなんとなく落ち着かない感じが病棟にも。 裕:冬とは違うすこし穏やかな緊張感が流れるようです。 ま:ただただお疲れ様です、頭が下がります。)
●病棟から東京タワーの灯朧=資料官
◎久△入=4点
(入:作者の退窟に負けまいとする不屈の心が手に取るよう。)
●物質のやうな重さの春愁=やんま
○虹、修=4点
(虹:いかにも重たそう。 修:想定外の比喩。)
●ミキサーに春愁入れてスイッチ・オン=ラスカル
○ぼ、秋=4点
(ぼ:春愁って、この程度のもの。センスが現代的でいい。 秋:しっかり混ぜたらいい味出そう。)
●目覚めても目覚めても春眠たいな=遊歩
○葱、始=4点
(葱:あはは(^O^))
●リヤカーに載せて盆梅みな傾ぐ=ラスカル
○十△遊、資=4点
(十:リヤカーゆえの「傾ぐ」様子が見えます。 遊:リアルな春の風景!)
●梅の香や園児のリュック押合ひて=入鈴
△や、裕、朱=3点
(や:心の芯がここに固まる。 裕:リュックの園児の方がいいかも。)
●木の枝に妖精の羽寒月光=まさこ
◎ラ=3点
(ラ:甘くなりがちな内容を「寒月光」という季語が引き締めています。お見事!)
●春風や昔の闘志丘にあり=水音
△十、葱、ぼ=3点
(十:虚子の「春風や闘志いだきて丘に立つ」のオマージュとして許容ギリギリ。「昔」の一字がすべて。 ぼ:虚子句のオマージュ、丘ふみの丘で挨拶句でもある。 葱:これはズルイ^ ^ 、筑高生なら採らざるをえません!)
●白梅(しらうめ)やうしろに母の気配して=雪絵
△遊、智、葱=3点
(遊:俳句をよんだ時にもお母様の気配がしましたw 智:清楚な白梅の側にはやはり母。 葱:白梅がぞくっとします。)
●亡き友にこころ傾き梅真白=清一
○秋△虹=3点
(秋:鎮魂の佇まいに梅の白が沁みる。)
●寄り添へるミイラやバレンタインの日=しゃが
○水△ま=3点
(水:愛は永遠に。 ま:ニュースで見かける景、少し不気味なのにほのぼのします。)
●吾子の食む蕗の薹転職の〆=入鈴
○ス=2点
●玉筋魚の釘煮に父の一家言=智雪
○し=2点
(し:玉筋魚の釘煮を初めて知りました。父の一家言と面白い取り合わせですね。)
●梅見頃香り忘れし老ひの足=久郎兎
△メ、始=2点
●教会の美しき感染花ミモザ=葱男
○始=2点
●今日より明日まっすぐにチューリップ=秋波
○ま=2点
(ま: 自分のことのようにすとんと心に響きました。)
●朔日参りの餅ふはふはと春立ちぬ=スライトリ・マッド
△入、喋=2点
(入: 字余りの効果がも一つ、惜しい。)
●地獄太夫の夢密やかや雪の果=しゃが
○水=2点
(水:夢が少しでも叶うかと思わせる雪の果てです。)
●シネマ館へ友と抜け出す卒業演習=葱男
○ス=2点
●手の平に春を忍ばせサーブ打つ=メゴチ
△遊、白=2点
(遊:渾身の一打か。 白:高くトスする空が見えます。)
●春の雨をんなに似合ふ喪服かな=虹魚
○遊=2点
(遊:絶品ですよね・・女性の喪服)
●春深し幸せ過ぎる猫抱いて=やんま
○資=2点
(資:春のけだるさ。中七が面白い。)
●盆梅の怪しき姿夢の事=久郎兎
○修=2点
(修:樹齢が現実離れしてる!)
●まだ止まぬ思ひに気づく春一番=虹魚
○清=2点
(清:春一番の吹く頃別れた人を思い出す。
●ユモレスクに齊の花の揺れゐたり=虹魚
△ぼ、し=2点
(ぼ:のどかで、曲がぴったり。 し:齊の花が合うな〜と思いました。優しいイメージ。)
●ゆるゆると扉を開き春を呼ぶ=メゴチ
○久=2点
●酔ふたのか老いたのか春の日が眩しい=砂太
△ま、メ=2点
(ま:まだこういう境地は少しわからないのですが、こう表現できたら素晴らしいと思います。)
●梅一輪一輪ほどの宇宙です=葱男
△喋=1点
●金婚の相合傘や春しぐれ=ぼくる
△資=1点
(資:めでたい句。ほのぼのとした明るさが漂っている。)
●春宵一憂楽天酒場閉店也=砂太
△葱=1点
(葱:軽い諦念と人生の哀しみが伝わってきました。)
●巡礼者集ふガンジス風光る=ぼくる
△ラ=1点
(ラ:さぞかし大勢の方達でしょう。臨場感あり。)
●存在は無薄氷の融解点=清一
△ス=1点
●早春の光を目指し旅立ちぬ=香久夜
△清=1点
(清:人生の旅立ちの日なのだろう。)
●峠越えペダルは軽し初音かな=茶輪子
△香=1点
(香:峠越えは大変そう!やっと初音が耳に飛び込んできたんですね。)
●何だっけ?立ち止まる母春の昼=秋波
△茶=1点
(茶: あるあるの景ですが、そのありきたりさが春らしいと思いました。)
●春一番テニスコートは大騒ぎ=メゴチ
△香=1点
(香:そりゃあボールがあっち行ったり、届かなかったり、、。)
●故郷の夢を毛布に包みけり=始祖鳥
△入=1点
(入:暖かくそして哀しい。)
●立春の空広びろと酒飲まな=砂太
△入=1点
(入:結句が飲まないやったら、また面白い展開。)
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