*無法投区/太郎月

〜猫の恋ストッキングは色違ひ〜

*追い出しコンパ=五六二三斎

昨晩、ハイジャン男は、友人と飲みに中洲に。二次会は、私の高校の14上の先輩がやっているスタンドバーのマックスへ。新しい写真の撮影は先輩のお許しが貰えずにご勘弁を。何でも、写真をネットなどで載せられて、知らない人がやって来て困ったことがあるらしい。

そこに、九大陸上部と縁の深い元銀座の木の実のママさんがやって来た。女性の年を言うのは、ハイジャン男としては気が引けるが、御年86歳か?私がこのママさんに出会ったのは、何と40年前に遡る。写真は、古い写真を撮影し直した。

*

ハイジャン男の隣が銀座木の実のママさん。福岡の出身で、銀座のママを10年以上したのち、中洲で30年以上、スナック「木の実」を開業していた。マックスの夫婦から、お姉さんみたいに慕われている。左は、九大陸上部の六つ先輩のMさん。右の顔は良く見えないが、眼鏡の男は、ハイジャン男の一つ後輩のKさん。昨年の3月にマックスで撮影されたもの。マックスのマスターが撮ってくれたもの。

この写真に写るMさんが独身の頃、ハイジャン男が大学四年生の夏に名古屋で行われた七大学陸上競技大会の後に、Mさんの同期の九大陸上部OB会のアビレス会の会長の稲葉さんの誘いで、ハイジャン男は、先輩のYさんと共に、3人で東京行きの新幹線に乗った。銀座の木の実に連れて行くと言うのに、Yさんとハイジャン男が乗せられてのことだった。

銀座の飲み屋というのに憧れもあったのだろう。Yさんとハイジャン男は、稲葉さんの住む筑波大学の宿舎に向かった。まだ、筑波大学が出来て直ぐの頃、舗装も完全でない泥だらけの中に立派な宿舎があった。この話は、いずれ何処かで。翌日、稲葉さんのエスコートでYさんとハイジャン男は、銀座の木の実を訪れた。この写真のMさんも来てくれたと思う。

銀座の並木通りの片隅に木の実はあった。一階は、とり銀という焼き鳥の店で、狭い階段を上ると、2階に木の実があった。ママと初めての対面だ。銀座には、博多こずえというママが博多弁丸出しが受ける店があったらしいが、木の実も博多弁丸出しのママのお喋りが受けて大繁盛だったようだ。朝日新聞社が直ぐ側にあり、日田出身の亡き筑紫哲也など朝日新聞社の記者たちの行きつけになったらしい。慶応大学の医学部のお医者さんたちも来てくれて、安室奈美恵の最初の旦那のババも常連だったとか。後年、「俺、アムロババになったよ。」と恥ずかしそうに仰っていたそうな。九大陸上部のOBの商社マンのM先輩が、博多弁を喋る面白いママに嵌ってしまい、九大陸上部OBの行きつけの店になったというわけ。

さておき、当時、木の実ママは、中年のおば様という感じ。46歳くらい。若い23歳のハイジャン男の倍の歳のママだった。福岡から出て来た可愛い?学生さんたちをママは快く歓迎してくれた。とにかく、話が上手い。頭の回転が速く、どんな話にも、落ちを付けて返してくる。

一つママとっておきの飛騨高山珍道中の話を。とある常連の客から、飛騨高山に、他の九州出身の店のママと3人で旅行しようと言われ東京駅に待ち合わせた。ところが、もう1人のママは現れない。常連客は、おかしいなあの連発。ママが39歳の時で、勿論、携帯電話などない時代だ。木の実ママは、常連客のウソだと見抜いた。しかし、ここで断っては、営業にも差し支える。2人で、飛騨高山に出かけて、夜の飲み会で、浴衣の下に隠したタオルに酒をたっぷりと吸わせて、常連客を酔い潰れさせて、事なきを得たとのこと。ところが、この旅は二泊三日だったのだ。
翌日は、店が火事だと連絡があったとウソを言い、早々に東京に戻ったらしい。常連客も「俺も帰るよ。」と一緒に帰ってくれたらしい。ウソには、ウソでお返しをしたという話。ママの逸話の中でもピカ一の話だ。

「見え透いた嘘の大好き末黒野」
↓推敲
「見え透いた嘘も受け入れ末黒野」
↓推敲
「末黒野や見え透いた嘘受け入れる」

ハイジャン男のブログ

*博多から東京マラソン風光る=資料官

●向春へ号砲新宿副都心
●カラフルなランナーの道風光る
●コスプレの走ればお堀の水温む
●風光る銀座八丁走り過ぐ
●隅田川渡るランナー風光る
●隅田川越へてスパート風光る

福岡の鉄仲間のCさんが「東京マラソン」の抽選に当たった。苦節10年目にして10倍の難関を突破。これ自身快挙である。それではと,鉄仲間で応援に出かけることにした。朝から東京のTさん夫妻,山梨のSさん夫婦,うちの奥さんの合計6名。朝の便で上京したシャベ栗も途中で合流の予定である。

事前準備が肝要。東京にいながらこれまでは「東京マラソンには全く興味もなく,そのコースも全く知らなかったが,都の観光案内所で配布している東京マラソン案内やみどころマップを集めて勉強開始。Cさんから5kmごとのラップタイムを申告してもらい,5kmごとの通過予想時間を算出して応援の計画を立てた。Cさんは4時間半程度で走る実力があるが東京見物をしたいと言うので,申告通り5時間半で計画を作った。3万6千人のランナーと160万人の観衆が集まるこのマラソン,銀座や浅草では観衆が殺到し応援も難しいようなので,地下鉄の駅から近くて応援者が少なそうな場所7か所を応援ポイントに決めた。さっそく「応援行程表」を作成して,関係者にメールで送付した。  

*1 *2 

1:都が作成したパンフレット
これで情報ばっちり

2:東京メトロ+都営地下鉄一日乗車券
1,000円なり

集合場所は,9時ごろ5km地点(飯田橋付近)である。絵に造詣の深いTさんは立派なSL幟を作成してくれたので,Cさんが応援者の姿を見つけるのに大変役に立ったそうだ。しばらくすると山梨からのSさん夫妻も到着。まだ朝のうちは応援者も少なく,道路わきはほとんどボランティアと警備員ばかりであった。やがて,先頭の車いすに続きトップランナーたちがやって来た。今回の応援で本格的なマラソンを味わえるのはこの場所だけである。トップランナーが通過してからおおよそ20分後に嬉しそうなCさんがやってきた。スタート地点通過に時間を要したのであろうが,ほぼ想定時間通りである。元気そうだ。Cさんの写真を撮ってあげたらまた元気に走り出した。トップランナーが通過する際にほんの一瞬であったが我々の応援姿がテレビに映っていたことを福岡の鉄仲間がメールで教えてくれた。本当によく気がついたものである。



*

3:2014年3月23日
日テレに応援シーンが一瞬放映
Tさん作成のSL幟がはっきりと応援者6名もしっかりと
左から小生,家内,幟 Tさん夫妻,Sさん夫妻
選手は左から,サミー・キクトラ(3位),デレサ・チムサ(7位),藤原新(76位)

*4 *5 

4:トップランナー通過
まだ応援はまばら

5:5km地点水を補給するボランティア
第2応援ポイントに向かう

*6  *7 

6:ボランティアと走者のようなスタイルの応援者

7:神楽坂下を通過するランナー達

ここから全員が購入した「東京メトロ・都営地下鉄一日乗車券(1,000円)」の活動開始,有楽町線と都営三田線に乗り継いで第2応援ポイント芝公園に向かう。ところが地上に上がってみると日比谷から品川の区間はコースが右側通行という大誤算発覚。Cさんには左側で待つと言っていたので左側で待っていたが,Cさんの姿を発見することはできなかった。東京タワーと芝増上寺が見える東京マラソンらしい場所だったのに残念。ランナーの位置が分かる「応援ナビ」を見ていると明らかに通過していたので,諦めて早々と昼食予定地の人形町に向った。大門まで歩いて都営浅草線に乗車する頃,Cさんはまだ品川方面に向かって走っていた。

*

8:Cさんには会えなかった第2応援ポイント
東京タワーが今日は凛々しく見える

昼食会場は目星をつけておいた人形町の焼鳥屋。まだ準備中だったので外で待っていると,小雪がぱらつき始めた。店のカウンターに5人並んでお酒は我慢してランチメニューの焼き鳥丼を食べた。勘定している時にようやく朝から福岡を出てきたシャベ栗が追いついた。彼には悪かったけど昼食は我慢してもらって,都営地下鉄に乗車し第3第4応援ポイントの蔵前に向かった。浅草の折返しが近いので蔵前で2回応援をする計画である。競技中のマラソンコースの横断はできないので反対側に行くためには地下鉄の地下道を利用することになる。我々が到着してからほどなくCさん到着,用意していたコーラをぐびぐび飲んでからまた浅草に向かって走り出した。依然元気そうである。我々は道路の反対側に移動し,ユニークなコスメランナーを楽しみながら浅草を折返してくるCさんを待っていると,ほぼ予定通りにやって来た。開口一番,生まれて初めて東京スカイツリーを見たと嬉しそうに話してくれた。確かに,浅草雷門を右折するとしばしスカイツリーに向かって走るコースがある。Cさんが去った後,再び都営浅草線に乗車し今度は宝町に向かった。宝町から銀座までは至近距離。

*9 *10 

9:Cさん蔵前到着,コーラを差し出すS夫人
ここでコーラぐびぐび

10:Cさん颯爽と走れ出した
まだまだ元気

第5応援ポイントは銀座一丁目。午後になれば人も減っているだろうと銀座での応援を計画したが,正解。さほど応援も多くはなく,ほどなく顔をほころばせてCさんがやってきた。銀座の大通りを走る喜びがひしひしと伝わって来る。用意していたホットミルクコーヒーをぐびっと飲んでまた走りだした。すかさず有楽町線で第6応援ポイントの月島に向かったが,地下道が混雑して乗車まで時間を要したり,月島交差点が立体交差になっていてランナーたちはその上を走っていることに行ってみて気がつく不手際もあり,ナビを見るとCさんはすでに通過してしまっていたのでした。この辺で応援部隊にも若干の疲れが見え始める。第7応援ポイントの有明に向かうため再度有楽町線に乗り,豊洲からゆりかもめに乗り込んだがどうやらCさんに追いつくことは難しい状況になっていた。Mamma mia!

*11 *12 

11:銀座一丁目で幟を立ててCさんの到着を待つ

12:銀座にCさん到着,まだまだ元気
ホットミルクコーヒーをぐびぐび

*13

13:月島交差点
幟を立てるもCさんがすでに通過したことが判明
あわてて有明に向かう

予定を変更して,最後の待ち合わせスポット国際展示場西展示場に向かうことにした。途中でCさん無事ゴールの知らせを聞きつつ,有明で下車しとぼとぼ歩いて国際展示場に向かうが,待ち合わせ場所に入るのにも厳重警戒の中荷物検査を受けることになる。ようやく指定の西展示場の5番アドバルーンの下でCさんに再開することができた。Cさんいわく,最後の2�地点で15分以内で走れば5時間を切るとはっぱをかけられ俄然スパートし,4時間57分44秒でゴールしたとのこと。これでは応援部隊も追くことはできない。参った,参った!!!

初めての東京マラソン応援であったが,十分にコースを調べ尽くせなかった未熟さや,自身の体力も省みずに応援ポイントを7か所も設定した無謀さもあり,応援は4勝3敗に終わった。Cさんは来年以降も東京マラソンの応募を続けると話していたので,次回当選した時の応援プランはもう少し無理のないように作成したいと思っている。さて,その晩鉄仲間のTさんの家に全員お邪魔して完走祝賀会を山梨のSさん夫妻が新宿発21時のあずさ号に間に合う時間まで行ったのでした。その席でも満足しきったCさんは大変饒舌でした。大雪にならなくて本当に良かった。

【参考】 Cさんのブログ


【編集後記】

ソチ五輪が終わって、さあ、次はブラジルワールドカップだ!

昨日のニュージーランド戦、香川が点取れてホッとした、前半はいい動きをしていた。それにしても本田のメンタルは素晴らしい。PKを香川に託したのはワールドカップに向けてチーム全体のことを考えてのことだ。こんなに素晴らしい選手をボランチに起用するなんてミランの監督の目は節穴だ。あとは岡崎が良かった。ワントップはどうなるか?柿谷に必要なものは何か、テクニックがあるだけにどうしてもそれに頼りすぎてしまう、そこが岡崎だとガムシャラにいける。ガムシャラなテクニック、メッシのような選手になるにはあと一段二段ステップアップしなければならない。もしそうなれば、今のザックジャパンの4ー2ー3ー1のフォーメーションの2ー3ー1は完璧! 勿論、2のボランチは遠藤と長谷部です、もし、怪我が完全に直って体調が万全ならね(^0ー)☆

 (文責 葱男)


■風信

水音さん:「俳句界」2014年3月号、大文字、ゲット!
●銀行と菓子屋のあひの時雨かな  山下水音(雑詠 角川春樹選 秀逸)

ラスカルさん:3月15日に発売される『俳壇』4月号の「現代俳句の窓」に新作6句が、また、『俳句界』6月号の「俳句界への招待」に、新作5句が、掲載されます、どうぞお楽しみに♪。<


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