*無法投区/秋風月

〜秋桜ときをり風に吹かれたき〜



*ギフト・ショー=葱男

今月の5・6・7日にビッグサイトで開催された東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2012 に出展してきました。
去年の秋に続いて2度目の参戦でした。
今年は期間が去年より1日少なくて、3日間でしたが、ブースに立ち寄って下さったバイヤーの数や契約数も増えたので上々のイベントになりました。
全国各地のセレクトショップに今秋から「セレネッラ」のハンドメイドフェルトが並びます。
東京では蒲田東急プラザの3、4階にある「シープラス=C+」というお店に10月から50点ぐらいが揃うと思います。

あと、岩手県一関の「更紗」さん、仙台の「工芸ギャラリー 遊杜」さん、前橋の「FLOWER&BOWL」さん、いわき市の「Ang.Mana  アンジェ・マナ」さん、千葉県白井市の「茶房 紋」さん、奈良市の「くらしのギャラリー 禅」さん、長崎市の「山茶花」さん、宮崎県三股町の「ひろせ本店」さん、にも商品を置かせていただきますので、もし近くに寄られることがあればお店を覗いてみてください。以上、宣伝でした。

8日は夜行バスまで充分に時間があったので、「おのぼりさん」の見本のように、「三越本店」、「日本橋高島屋」のレディースファッションコーナーを偵察してから夕方、「東京スカイツリー」に行ってきました。予約してなかったので1時間待ちの登塔はあきらめましたが、ソラマチ7階の「ナポリ」とかいうイタリアレストランでお互いの労をたたえながら夫婦で乾杯!

7階のオープンスペースで夕方の風に吹かれてうまいワインを飲むことができて、「これからが大変だけど老体に鞭打って、頑張って働こう!」という気持ちが大いに湧いて来た、とっても有意義な東京出張になりました。

* *


*LONDONオリンピック終わる=資料官

●金メダル銀座ぶらりと夏惜しむ
●メダリスト銀座ぶらぶら秋暑し
●あいかすみほまれこうへい夏舞台
●夏バテの言い訳メダル三十八

ロンドンオリンピックに沸いた八月だった。金メダルの数は目標を下回ったものの,メダルそのものの総数は38個と史上最多だとか。8月20日(月)に急遽行われたメダリストによる銀座中央通パレードには真夏の炎天下にもかかわらず,約50万人の観客が集まったと聞く。50万人といえば福岡市の人口のおおよそ1/3が銀座周辺に集まったことになる。私の勤務先からも近かったけど盆明けの月曜日である,抜け出してパレードを見学することは止めた。うちのかみさんと弟(仕事で外出中にたまたま遭遇したと言っているが・・・・)は見に出かけた。あの身近な盛り上がりを見ていると東京で再びオリンピック開催をとか,開催経験のある都市での開催に対する評価も上がるのではないかと思ってしまう。

*A *B 

A:1号車 石川佳純,平野沙矢香,三宅宏美 B:1号車 福原愛ほか

* 

2号車 海老沢匡,杉本美香,松本薫

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2号車 水泳陣 北島康介,入江陵介,鈴木聡美,寺川綾ほか

*C *D 

C:3号車 内村航平,大儀見優季ほか
 D:3号車 澤穂希ほかなでしこメンバー

* 

4号車 太田雄貴,藤井瑞希,垣岩令佳ほか

* 

4号車 女子バレー陣

今回のオリンピックではいろいろな場面で48年前の東京オリンピックのことが思い出された。あれは小学校6年生の秋,今までもたとえば市川監督の映画とか,幾度か記憶をよみがえらせる機会はあったといえ,12歳当時のオリンピックの記憶は鮮明である。新川町のバス通りで聖火リレーを見送り,九電体育館で福岡市の聖火を迎える集いに出席した。
女子バレーボールの三位決定戦を見ていると,ふと東京オリンピックのソ連との決勝戦の優勝の瞬間が頭をよぎった。2-0でリードした第三セット,大きくリードしたにもかかわらず最後の1点が取れずに15-13まで追いつかれた最後に相手のオーバーネットで金メダルにこぎつけたあの瞬間。ニチボー貝塚の6人の選手,河西・宮本・半田・谷田・松村そして強力アタッカー磯辺(まだ覚えていた・・・・)。監督の大松博文さんはその参議院全国区に自民党から出て当選したけど,早くに若くして亡くなられたなあ・・・・

* 

1964年9月
大切に保管していた
福岡市聖火を迎える集いの参加記念のタオル

それから東京オリンピックで今でも忘れられない悔しい思い出を3点

その1 柔道無差別級の神永がオランダのヘーシンクに負けて銀メダルに終った。軽量級,中量級,重量級では圧倒的な強さで金メダルを獲得したあとの最後の試合。あの礼儀正しい神永もヘーシンクも故人である。それでも4人出場して金3銀1だった。
その2 水泳ニッポン銅メダル1個に終わる。特にメダルが期待された福岡出身の田中聡子が背泳100mでタッチの差で第4位に終わったこと。これは残念残念・・・・。そのしばらく水泳ニッポンは低迷を続けたが,ロンドンではすばらしかった。
その3 男子マラソン,2位で国立競技場に飛び込んできた円谷が最後にイギリスのヒートレーニ抜かれて銅メダルに終わった。平尾小の6年2組のクラス全員で授業中にテレビを見た時のこと(クラスの萩原辰作君が自宅の小型テレビを期間中貸してくれた。)期待した福岡出身の君原健二は8位に終わったが,君原は4年後のメキシコオリンピックで銀メダルを勝ち取った。筑紫丘の1年9組の秋10月21日(月)の朝(現地はまだ20日)のこと,授業中こっそりラジオを聴いていた田中務(故人)がこっそり君原の銀メダルを教えてくれた。その時の先生は忘れたけど・・・・。今年8月の日本経済新聞の「私の履歴書」には君原が登場した。これを読むと東京オリンピックからメキシコにかけての彼自身の苦しみや円谷のことなど綿々と綴られている。ロンドンのマラソン結果は物足りなかったが,ロンドンの街並みは十分堪能できた。
 そんなことなど思い出しながらのロンドンオリンピックも無事に終わった。ヨーロッパ時間でのオリンピックは大変つらい。アメリカ時間ですと意を決して早寝して早起きすれば良いが,ヨーロッパはそのままずるずる夜更かしをしてしまう。私はあきらめてさっさと寝てしまい,朝のニュースで結果を聞くことばかりであったが,周囲には寝不足顔が多かったようだ。4年後のリオは時差もあり季節も逆。しかしながら,その時すでに64歳,もう仕事もリタイヤしているだろうから,その気になればゆっくり楽しめるかもしれない。


かごんま日記:「うぷぴとぅ たーぴとぅ」 = スライトリ・マッド

2012年9月6日(木)

*とんぼうの地面すれすれ飛んで来て
うぷぴとぅ
たーぴとぅ
たかましゃら
じんむちゃ
とーとぅがま
うまからむすがまぬきし
あーくちゅくちゅくちゅ

夕方、日当山温泉に行っているとき、不思議な人をよく見かけた。早歩きをしながら、道路わきや舗道に落ちているゴミを拾いながら道路をきれいにしていくおじさんだ。素早くキビキビ、サッサとしている。動きに無駄がないのがすごい。キャップ帽をかぶり、眼鏡をかけた人。1回や2回でない。毎日雨でも風の日でもゴミ拾いをされている。県道473号線の隼人町神宮の内(うち)あたりから肥薩線の踏切ぐらいの間。何のために?誰だろう?真似したくてもなかなか出来ないよなあ。そういえば、よく見ると、この区間はきれいな道路だ。おじさんのおかげだろう。私は朝と晩に犬を連れ散歩に出かけるが、犬が外で排泄したときには、もちろん、持ち帰る。よその犬のであろう落し物もけっこうあるが、他人の不始末まで持ち帰る気にはならないもので・・。毎日見ても飽きないような美しい田園風景が広がっているが、足元を見ると、結構ポイ捨てのゴミやペットのウンチがある。マナーの悪さに閉口する。またビールの空き缶など、丹精込めて育てている田んぼに投げ入れたり、一体どういうつもりなんだろう。自分の出したゴミくらい持って帰ろうよ!と言いたい。少しくらい、いいんじゃないかって思うんだろうけど、それが集まると厄介なことになるのにね。
今日届いた霧島市の広報誌に、ボランティア特集があって、写真付きで、なんとあのおじさんが載っていたではないか。Tさん、62歳。「自宅付近を歩いていたら、空き缶やたばこの吸い殻などのごみを見かけました。健康づくりを兼ねて、8年前から約5キロの範囲を2時間かけて清掃しますが、やり終えた後にはすがすがしさや達成感を感じることが出来ます、これからも体の続く限り、この活動を続けていきたいです」と。う〜ん、こういう人にこそ金メダルをあげたらどうだろうか?!

 *「うぴとぅ たーぴとぅ」 作者不詳 ( 沖縄のわらべうた )より引用


【編集後記】

今月号の「俳句界」の太文字は水音さんがゲット! 雑詠の部の【秀逸】です。
砂太先生もコンスタントに投句されていて、もう少し私も頑張らないと。

今月の26斎宗匠の評にもあったように、随分、全体のレベルが上がっているように思います。つまり、「俳句らしく詠む」から「俳句として詠む」へと、「俳句表現」ということに対して少しづつ「理解」が深まってきているのだと思います。
そこから初めてオリジナリティというものが生まれて来ます。本当は、俳人が百人いれば、百人がそれぞれに全く異なった個性の句を詠むことしかできません。作品が多くの人の共感を得ることのできるものなのかどうかは、「神のみぞ知る」、です。
どうあがいても、自分の中にあるものしか出て来ないのが俳句で、そういう意味では「自分を知る」には俳句がひとつの有効な手段かもしれません。車の運転やマージャンの流儀にその人の性格が出てしまうのと、案外似たとうなところがあるかもしれません。
「人間性の限界」が「俳句の限界」でもあります。

還暦を迎えて我々もそろそろ、「自分の限界」を認識する、悟る、時期にきているようですね。

 (文責 葱男)


■消息

水音
●カーテンを洗ふ牡丹にあるために 山下水音 
  『俳句界』9月号/「雑詠」【秀逸】(豊田都峰 選)


●東西の文化担ひて麦を打つ 山下水音 
  『俳句界』9月号/「兼題/東」【佳作】(大高霧海、佐藤麻績 選)

●ビル上のクレーン動く薄暑かな 山下水音 
  『俳句界』9月号/「雑詠」【佳作】(池田澄子 選)

砂太
●海月透き命愛しとて流れけり  白川砂太
『俳句界』9月号/「雑詠」【佳作】(有馬朗人 選)

●指先の至福や土筆摘みし時 白川砂太
『俳句界』9月号/「雑詠」(池田澄子 選)

●指先を嘗めてヨットの風を聴く 白川砂太
『俳句界』9月号/「雑詠」【佳作】(泉田秋硯 選)




■句友のページ
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