*無法投区/太郎月

〜猫の恋ストッキングは色違ひ〜

*追い出しコンパ=五六二三斎

昨晩の土曜日、九大陸上部卒業生の追い出しコンパが行われた。場所は、九大の集会所の三畏閣。築百年になろうか、和式の荘厳なる堂々とした建物である。九大の箱崎キャンパスから100mくらい離れた場所にあり、地下鉄の箱崎九大前から歩いて1分と便利な所にある。ハイジャン男は、その名前にある通り、九大陸上部の走り高跳びの選手であった。

ハイジャン男が、学生の頃は、部員は30名くらいのクラブであったが、現在は、九大陸上部の部員は軽く100名を超える。

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大座敷をぎっしり埋める部員たち。頼もしい限りである。部員たち、皆、平成生まれで、ハイジャン男の息子、娘よりも若い。主将の短い挨拶の後、早速、乾杯だ。飲み助のハイジャン男にとっては、有難いコンパの進行だ。不肖ハイジャン男がOB会の副会長を務めている。今回は、会長の稲葉先輩をはじめ多くのOB、OGが参加した。暫く、歓談の後、部長の藤光教授の挨拶、北監督の挨拶があった。藤光さんは、神奈川県の出身。高校では、バスケットボールをやっていたが、大学で長距離を始めた。北さんは、短距離の名選手で佐賀県出身。経済学部を卒業後、会社勤めを2年やって、歯学部に入り直して、また九大陸上部に籍を置き活躍してくれた。全部で10年も活躍した選手は、九大陸上部始まって以来、北監督だけだ。

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さらに、稲葉会長の挨拶と続き、九大新記録を出した選手の表彰が行われた。今回は、800m、やり投げ、女子100m、女子400mリレーの4種目。メダルの授与ののち、ビール一杯を飲み干して拍手喝采。

さらに、今回の追い出しコンパのメインイベントの卒業生の追い出しの儀式が行われた。酒の一気飲み。最近、急性アルコール中毒で問題になっているが、九大陸上部では相変わらずこの儀式が続けられている。ハイジャン男が卒業の時には、ラーメン丼で酒を飲み干したが、その後、段々エスカレートして、五合升になってしまった。その代わりと云ってはなんだが、学生たち、裏に控える後輩たちが用意したビニール袋に酒を吐き戻している。ハイジャン男からすれば、何ともったいないことよ。昔、「零さずに飲め!」と注意したら、「見本!見本!」と大ブーイングに遭い、一気飲みの見本をやらされた。帰って、轟沈した苦い経験がある。余計な事を云っては駄目だ。

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女子学生は少し小さ目のコツプで飲み干す。でも、こちらも、昔に比べると大きくなっている。

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延々二時間半のコンパが続き、最後にスクラムを組んで、部歌斉唱。二回唄う。部歌の題名は「濃き緑」。昭和3年、金子卯時雨先輩の作詞、作曲による。金子先輩は、旧制五高、九大農学部のご出身。太平洋生物化学工業という会社を興された。

「濃き緑永久に変らぬ松原よ我は若人青空の涯てなき涯ての太陽よ我は若人挙げんかなかの勝どきわぁわわぁわ若き日の歓こび」

二回の斉唱ののち、卒業生一人一人にフレーフレーブラス名前を云う慣わしであるが、新主将の準備不足か?卒業生の数の多さから割愛になったのか?いきなり、フレーフレー九大で終わった。来年はしっかり、やってほしいものだ。

「若人よ走り続けよ月冴ゆる」

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ハイジャン男のブログ

*七福神詣で首から一眼レフ=資料官

●七福神参りどこにもスカイツリー(丘ふみ游俳倶楽部第90号)
●寒の鯉恵比寿の竿に身動かず
●繭玉や手水に向かふ白髪髭

遠くに出かける予定がない正月休みは長く感じてしまう。近場で何か面白いものはないかと探して,3日には浜離宮の放鷹術の実演を見て箱根駅伝の復路も見ておまけに有楽町の火災現場も見てきた。会社の先輩から写真撮影を誘われたので,適度な運動も兼ねての「七福神詣」にそろって出かけることにした。

ところが前日トラブル発生。一日間違えた先輩から集合場所に来ないとのメールがきた。日時の相談をメールでやり取りするうちに約束の前日がその日だと思い込んでしまったようだ。高齢になった時の教訓として,約束事はメールや手紙やFAXなどのきちんと残るもので行い,前日に確認することが必要である。約束をする時は,日時は明日とか明後日といういい方ではなく,*月*日*時*分とはっきりと,曜日を入れると勘違いはかなり減るはずである。今回はまあ近場でよかった。

出かけたのは山手線の内側にある「谷中七福神」,JR田端駅で待ち合わせ上野まで歩いた。ただ歩いて参拝をするだけであれば1時間程度で回れるのであろうが,ゆっくり歩き,寺社では隅々まで拝観し御朱印もいただく,途中の名所旧跡も丹念に眺め,疲れたりトイレに行きたくなったら喫茶店に入る,面白い被写体があれば気が済むまで撮影,そうしていたら最後の不忍池に弁財天に到着するのに三時間以上もかかってしまった。急ぐ訳でもないしこれでまったく問題はない。今回訪れたのは�福禄寿C(人望福徳)東覚寺(真言宗)→�恵比寿神J(敬愛富財)青雲寺(臨済宗)→�布袋尊C(清廉度量)修性院(日蓮宗)→�寿老人C(延命長寿)長安寺(臨済宗)→�毘沙門天I(勇気授福)天王寺(天台宗)→�大黒天I(有富蓄財)護国院(天台宗)→�弁財天I(芸道富有)弁天堂(天台宗)の七つ。この中で恵比寿様だけが日本の神様(Jは日本,Cは中国,Iはインド)であり,宗派もまったくバラバラというのが面白い。真言宗1,日蓮宗1,臨済宗2,天台宗3はやはり徳川家のお膝元ということだろうか。

この道中もいろいろな見るべきものがあり面白い。何があるというわけでもないが名門開成中高の裏通り,幸田露伴の「五重塔」のモデルとなった五重塔の放火で焼け落ちた跡地,どこからも見えるスカイツリー,マンションが建って富士山が見えなくなった富士見坂,ぐるぐる回ってたどり着いた徳川慶喜の墓,谷中の古い家,H18年丘ふみ会会場の「水月ホテル鴎外荘」,古戦場のような不忍池の枯れ蓮等々。7つの寺社には冬桜,花八つ手,_梅,寒椿,シクラメン,葉牡丹,繭玉等々新年と冬の季語がたくさんありましたが,ただ写真を撮っただけである。

*1 *2 *

1:2014年1月5日(以下同じ)
東覚寺(福禄寿)の庭にはすべての七福神の像がある
恵比寿の竿に見向きもしない寒の鯉

2:青雲寺(恵比寿神)
あちらこちらにシクラメンと葉牡丹

3:長安寺(寿老人)にて

*4 *


4:天台寺五重塔跡地
幸田露伴の五重塔のモデル

5:谷中墓地にある川上音二郎の像
傍には花八つ手

*6 *


6:谷中墓地の隙間から見るスカイツリー

7:護国院(大黒天)
これで六つ目,不忍池も間近

*8 *


8:護国院 繭玉の奥には手水あり

9:H18の丘ふみ会東京大会会場
「水月ホテル鴎外荘」

*10 *11


10:不忍池弁天堂(弁財天)到着
枯れ蓮にゆりかもめ

11:天台寺を出る七福神巡りご一行
ご婦人方はカラフル

*12


12:護国院から不忍池へ向かう七福神巡りご一行
会社辞めたらこういう日々をおくるのでしょう

このルートでは途中で元気な年寄りの集団に出会うことが多かった。もっともっと年をとってから,大勢で大人の遠足のような雰囲気で歩き回ることもよかろうと思う反面,わがままなり,記憶力と体力が衰えてくると人数が多い団体行動は苦痛かなとも思ってしまう。少人数でリュックを背負って,カメラぶら下げ七福神巡りをする方が気は楽か。いずれにしても,今後の長い年金生活の日々を経済的かつ健康的に過ごす一つの手段であることには違いないだろう。

*13 *14

2014年1月3日
帰ってこない大鷹を見上げる口と眼

2014年1月3日
うら若き女鷹匠の正装姿
間近に見る鷹は美しい

●放鷹や口も眼も天仰ぐ
●足すくむ摩天楼から鷹放つ
●オオタカの自由気ままな空の旅
●うら若き鷹匠もいて華やげり
●大鷹の動き鷹匠の目の動き
●大鷹の間近に寄れば美しき
●天に鷹地に幾千の人のかほ


【編集後記】

ソチ・オリンピック開幕!

人生は「祭」の連続である、オリンピックが終わったら今度はサッカーのワールドカップが待っている。「駆け抜ける青春」。

ふと、立ち止まって考える。
僕らはもう青春を駆け抜けたのか、否、まだ走っている途上なのか?
目の前のことを一生懸命に生きる、それしかないのだとも思う。
細胞はみずから「初期化」することができる、という。「命のリレー」はどこまで続くことができるのか?

立春大吉細胞初期化魔女出現。

 (文責 葱男)


■風信

阿Qさん:新宿紀伊国屋ホール、「しのだづま考」公演、無事終了。

水音さん:「俳句界」2014年2月号、大文字、ゲット!
●幸せのひとつの形カリンの実  山下水音(雑詠 大串 章選 秀逸)

葱男さん:「俳句界」2014年2月号、大文字2句、ゲット!
●回文のひょいと出でたる栗名月  中島雅幸(兼題「文」 名和未知男選 秀作)
●ひつじ雲出迎えへに来てくれてをり  中島雅幸(雑詠 山本洋子選 秀逸) 

夏海さん:もう少し、この距離で俳句を見ていたい、という主旨のメールをいただきました、この距離が今は快感だそうです、復帰された時の彼女の句がますます楽しみになってきました。

五六二三斎さん:連日、アメブロ更新中、多作多捨の訓練に大いに役立ちそう。


■句友のページ
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