*B部門入選作発表*
当季雑詠*全43投句(入選29句)
【特選】
一席
●十三夜同心円の星の路=前鰤
◎葱、メ○夏、資、君△五=13点
(葱:「少年」はみな、天体マニアでした。 五:月の暈にある星の数々。都会では見れない数多の星。 資:十三夜の句にしてはスケールが大きい)
二席
●うそ寒やマトリョーシカの同じ顔=水音
◎雪○前△二、夏、資、君、秋、ス=11点
(雪:「十三夜」も含め、一番ピン!と来た句。うそ寒、がいい。「同」を見つけるの、大変でした。)
三席
●後の月どこぞに抜けぬ棘残り=夏海
◎砂、君○秋△香、資=10点
(君:゛どこぞ゛の滑稽さに救われます。 秋:ちょっとした諍いの後。これは男女間のことでしょうか。)
【入選】
●寝る向きのいつもとちがふ十三夜=水音
◎二○雪、五、前=9点
(雪:何となく落ち着かないのは、十三夜のせい?! 五:十三夜のちょっとしたずれ?面白い句です。)
●バスひとつ乗り遅れたる十三夜=雪絵
◎水○砂、香△五、前=9点
(水:乗り遅れて見上げるのが十三夜だからこそ感じる染み入るような侘しさ。人生とも重なるような。 五:サラリーマンの悲哀が読み取れる。)
●生きたらず千度吠えたり十三夜=葱男
◎五、ス○メ=8点
(五:生まれ出づる悩みを吠えてみたい。ことに十三夜には。)
●後の月北を海とす城趾にて=砂太
◎夏○香△二、水=7点
●同じ場所の家族の写真秋の風=スライトリ・マッド
○雪△二、水、秋=6点
(雪:秋風が吹く今は、元の二人に戻っているのかも。)
●後の月回り続ける大時計=五六二三斎
○資、メ△雪、砂=6点
(資:博多駅の大時計,東京駅にも大時計が回り始めた。)
●故郷に残る唄あり十三夜=砂太
○葱、君△雪、夏=6点
(葱:昔の童謡や唱歌の詩には「文学」があった、今のジャパンポップスには「生活」しかない。)
●同じ話また聞く卓の栗羊羹=雪絵
○二、水△葱=5点
(水:「ペコロスの母に会いに行く」のようなほっこりとした暖かさ。認知症って悪くないよね。 葱:「俳味」あり。)
●還暦や和して同ぜず菊日和=五六二三斎
◎資△前、君=5点
(資:和して同ぜずに同感。還暦おじさん・おばさんなんて菊花展の大輪菊のようなもの。)
●屈折の角度測りて十三夜=スライトリ・マッド
○水、秋△メ=5点
(秋:屈折はこころの屈折のようでもある。)
●男声の合唱凛々し後の月=スライトリ・マッド
◎香△五、秋=5点
(五:男性合唱のある月夜いいですね。歌は何が似合うか?里の秋? 秋:澄んだ空気には男声合唱の声が似合います。)
●聞香杯(ウェンシャンペイ)廻す手のひら十三夜=夏海
○砂△二、資=4点
●同い年同じふるさと十三夜=五六二三斎
○二△夏、水=4点
●繰り言は同じで違う草紅葉=秋波
△二、砂、香、メ=4点
●十三夜猫の鈴音の戯れり=秋波
○ス△雪、前=4点
●心音のいつしか同期秋しぐれ=夏海
○五△葱、メ=4点
(五:秋しぐれと心音がいつしか同期している。秋の寂しさと心の寂しさが同期しているのでしょうか? 葱:一番確かなものが、一番不確かなのが心音。)
●生き続く現実のみぞ後の月=君不去
◎秋=3点
(秋:何か現実を見据える覚悟のようなものを感じます。 葱:☆国会議員は何をしているのか! 被災地はどうなるのか?)
●琥珀酒や名残月夜を眼下にす=白髪鴨
◎前=3点
●前髪を切つて幼や十三夜=雪絵
○ス△君=3点
●滝壷に月囁きぬ十三夜=砂太
○葱=2点
(葱:☆「秋の瀧」に着目して秀逸。)
●同時代生きてぶどうの湧き初む=葱男
○夏=2点
●秋麗同い年とふ安気にて=君不去
△葱=1点
(葱:「安気」がいいですね。)
●秋天に一日として同じなく=久郎兎
△香=1点
●十三夜あしたあさつて六十歳=資料官
△ス=1点
●十三夜わたしはちさきヒトである=水音
△砂=1点
●ラグタイム背中で聴くひと十三夜=秋波
△ス=1点
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