*B部門入選作発表*
B部門/『季:蛍』『漢:田』=全41句
入選37句
【特選】
一席
●手ぬぐいの結び目固し田植唄=水音
◎葱、二○資、砂、夏、雪、ス△喋、君=18点
(葱:情景も印象もうまくひとつにまとまっています。 雪:手ぬぐいによく目が行きましたね。 ス:田唄の奉納や御田植祭、うちの近くでもやってるんですよ。)
二席
●古老言ふかの山揺らぐほど蛍=夏海
◎君、ス、香○葱、水、百△雪=16点
(君:物語めいた雰囲気に惹かれました。 ス:何かインパクトある句。そんなすごい蛍を見てみたいなあ。 葱:少し大袈裟な物言いがいいですねえ〜。 水:見てみたい。この家の近くでは蛍が復活しつつあります。 百:すごいでしょうね。)
三席
●早苗田にひげ面擦る雲の群れ=五六二三斎
◎前、喋○葱、資△雪、香=12点
(葱:☆表現が楽しい。)
三席
●たましひの見ゆるとすれば蛍の夜=雪絵
◎砂、夏、百△白、五、香=12点
(夏:たましひと蛍は繰り返し詠まれているのでしょうが、それでも納得できる句。 百:そんな感じがします。 五:蛍と魂は付き過ぎかもしれないが、幽玄の世界が広がる。 葱:☆「魂=蛍」は定番なんだろうけど、中七の勿体ぶった感じが悪くない。)
【入選】
●誰彼と言葉触れ合ふ蛍の夜=砂太
◎五○小、夏、君△水、百=11点
(五:言葉触れ合うとはどんなことなのだろう?言葉を掛け合うのではない。きっと、独り言が触れ合うに繋がっているのであろう。 夏:見知らぬ人とも心の垣根が低くなる蛍の夜。 君:公民館主催の蛍狩、まさしくこんな様子でした。 百:「口数の少なき〜」と対照的でも同感。)
●塩田は海の臍なり雲の峰=水音
◎雪○前、喋、白△ス=10点
(雪:そう言われれば確かに! ス:おもしろいですね。入道雲の夏には塩が合いますね。 葱:なんだか分かるような、分からないような。)
●口数の少なき人と蛍の夜=雪絵
◎メ○砂、君△前、白、百=10点
(百:対照的な句を取りましたが〈言葉触れ合う〉どちらもありだなあというのが面白い。)
●おばしまに頬杖ついて蛍時=砂太
◎資○五△葱、水=7点
(資:おばしまという言い方があるんだ。蛍と頬杖に続くO音が良い。 五:おばしまとは欄干のことですか?いい響きですね。 水:つやぁ〜に と昔よく聞いたのを思い出してしまった。 葱:☆おばしま:「欄干」「てすり」のこと、古語は美しいなあ〜。)
●あぁほたる異次元からの伝書使よ=白髪鴨
◎澄○メ=5点
●宇宙かな蛍生れし水の底=君不去
○喋、澄△白=5点
●植ゑ了るビル屋上の小さき田=夏海
○五、ス△葱=5点
(五:意外な田植えにびっくり。 ス:ビルで稲作ですか?!毎日犬の散歩でたくさんの田んぼ眺めています。 葱:いかにも現代の絵ですね。)
●君ですか はぐれ螢のまたひとつ=前鰤
◎小△水、メ=5点
●草揺らし植田をつなぐ水の音=スライトリ・マッド
○二、香△資=5点
●寂しさも苦味も溜めて夕蛍=喋九厘
○メ、百△小=5点
(百:こっちの水はあまいぞ。)
●田の神さぁ紫陽花傘で微笑みぬ=喋九厘
○水、白△澄=5点
(水:色鮮やかで瑞々しく可愛らしい。)
●雨上がり蛍の軌跡夜を舞う=秋波
○前△小、資=4点
●汝が中に誰(た)か住む蛍袋かな=砂太
○小△夏、百=4点
(百:蛍袋は童話的。)
●鏡田にさかさアルプス広がれり=資料官
△メ、五、ス=3点
(五:季語がないのでは?季感に一票。写生句の典型。 ス:類想ありそうですが、さかさアルプスがいいと思いました。)
●とんつーとん蛍も喋らず=葱男
◎水=3点
(水:どなたか自由律に挑戦してますか?光の点滅で会話していたのかと、、発見!)
●蛍川うつらうつらと水の音=喋九厘
○澄△雪=3点
●蛍舟見たいと云ふてそれつきり=葱男
△喋、夏、ス=3点
(ス:見れなくなったのか、忘れてしまったのかわかりませんが、蛍の儚さとマッチしている。)
●青さ増す水田に南風吹くごとに=香久夜
△前、澄=2点
●源平の名こそ勇ましほの蛍=秋波
○香=2点
●新燃を映し澄みける代田水=スライトリ・マッド
△五、君=2点
(五:もう、噴火ないでしょうね?豊作を祈る。)
●ちつぽけな私見つめる蛍かな=五六二三斎
△小、メ=2点
●ひとり身の蛍だんだん遠くなる=五六二三斎
△砂、君=2点
●百年の孤独とともに蛍愛で=メゴチ
△葱、前=2点
(葱:☆「百年の孤独」は命名だけでも名酒となりましたね。思いきって使う手もありか。)
●ほたる見の津軽鉄道闇が来る=資料官
△二、白=2点
●昔ソプラノで歌ったよ 蛍=葱男
○雪=2点
(雪:「蛍」と聞けば、やはり子供の頃を思い出します。それが歌につながる感性に拍手!)
●菖蒲田に三々五々の車椅子=雪絵
△資=1点
●地動き崩れし代田や農夫立つ=君不去
△香=1点
●時忠の末裔の谷雨蛍=水音
△夏=1点
(葱:☆「いかにも!」って句ですね。)
●ふ〜わりと天使の誘惑ホタルかな=メゴチ
△澄=1点
●芒種かな棚田に集ふ都会びと=君不去
△砂=1点
●蛍待つ闇の彼方の夜汽車かな=資料官
△砂=1点
●まといつく泥鰌追いやり田草取り=メゴチ
△喋=1点
●よみがえる記憶の化石ほたるかな=白髪鴨
△二=1点
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