*B部門入選作発表*

兼題「新年の季語」*全50投句(入選40句)

【特選】

一席
●暢気さは母譲りなり春小袖=スライトリ・マッド


◎資○葱、夏、君、香、雪△木、入、五、砂=17点
(資:春小袖が新年なのか良く分からないが,のんきな母の小袖を春着にしたのでしょうか。 葱:和服の文化はスローライフ。 夏:女性らしいたおやかな句風。 君:我が家の娘の、いちおし選句です。 香:嬉しくなるような句です。毎年お正月にはきものを着てたな。 五:着物姿ののんびりお正月の風景。お母さんがご健在か?それが気になりました。 入:のんきと春小袖がぴったり。)

二席
●かざりわらひかりかげなふたなごころ=スライトリ・マッド


◎葱、君、香、五△二、喋、雪=15点
(葱:注連縄作りの光景か? 神々しいまでの手作業ですね! 香:”ひかり”と”かげ”をなうと表現された作者の心の深さ、広さを感じました。”たなごころ”もやさしいことば。 五:今回の句中、傑出した出来栄えでは?ひらがな句がまた一席になることを期待しています。いつも、一席では困りますが・・。)

二席
●ひととせの決まるがごとし初神籤=雪絵


◎男、前、里○水△夏、百、メ、資=15点
(男:いいのが出れば嬉しいもの。 前:引くときはそう思っていますが、翌日には忘れています。 水:確かにこういうところがあります。 夏:「初神籤」、確かに緊張します。 百:ちょっとそんな気になって、あと忘れちゃう。 メ:大吉だといいんだけど、コレがなかなか出ない。 資:末吉もそれも吉なり初詣。)


【入選】

●初御空大きく指で書く俳句=五六二三斎
◎二○葱、水、香、資△ス、砂=13点
(葱:挨拶句は俳句の真骨頂です。 水:大きな景が気持ちよい。 香:おもしろい句ですね、空に俳句。自信がつきそう。 ス:書初めみたいでいいですね! 入:今年はスケールの大きな俳句ができる?)

●道祖神掃き清められ去年今年=五六二三斎
○雪、木、ス△二、前、里=9点
(ス:掃き清められ ってとこが気に入りました。)

●嫁ぐ日の近きを囲む初写真=夏海
○二、メ、砂△喋、雪、里=9点
(メ:娘がいないのでいまいち感覚がわかりませんが・・・。 葱:やっとひとつ、片付いたあ〜、めでたいめでたい。)

●福寿草ひらきて明日は子の結納=木陰
○君、喋△男、香、入=9点
(君:おめでとうございます。 男:人生やり直しが効くならば。 香:新しい年に、おめでとうございます。身も引き締まる思いですね。 入:福寿草って中くらい開いてからが長いです。ぱっと全開とはおめでたい。)

●ぽっぺんや永遠の嘘ついてくれ=葱男
◎ス○夏、入△二、喋=9点
(ス:よくわかりませんが、なんだかいい感じで。 夏:意表をつかれ「ん?! そう来るか!」って感じで面白い。 入:どきっとしますが、へんに明るい。 資:長崎ビードロのことか,確かに新年の季語。ぽっぺん先生の本は読んでないんで・・・・・)

●初暦人の集える家のあり=水音
◎メ○五、資△香=8点
(メ:みんなが集ってくれるのは嬉しいことです。 五:楽しそうで、本当は悲しい句なのかもしれません。楽しいこと言い、悲しいことを連想させる。この手法はよくあることかもしれませんが、今回は成功した例でしょう。 資:大きな日めくりを想像しました。 香:こういう家がいいよね。その家の主婦の心意気かな?結構大変なんですよね。)

●初夢や寝返り打って忘れけり=男剣士
◎雪、入△前=7点
(入:こんな句、いっちゃん好いとーもん。 葱:あれれ・・・とほほ・・・おまけに切れ字がふたつもありますやん。)

●柏手の拍手のごとく初詣=水音
◎百○五△葱=6点
(百:なるほど、そんなふうに聞こえるんだ。 五:柏手と拍手の字を重ねたところが面白い。おめでたい句ですね。 葱:わお〜〜、すっごい人出ですねえ。 入:景気がよくて好きです。)

●金箔も蒔かれ黒豆の役どころ=夏海
○百、里△葱、君=6点
(百:これも「なるほど」。黒豆が黒いほど鮮やか。 葱:これでなかなか渋い、名脇役でんねん。)

●嵐過ぎ白富士雄々し初日待つ=君不去
◎木○里=5点

●螻蛄火を火種に沸かす初の釜=五里
○二、百△メ=5点
(百:「おけらび」って知らなかった。 メ:「螻蛄火」というのを始めて知りました。)

●正月や歳経ることの覚悟かな=前鰤
○男、メ△水=5点
(男:めでたくもあり、めでたくもなしって言葉があったなぁ。 メ:ひとつひとつ着実に。 葱:それができないんよね、わたしにゃあ。で、切れ字ふたつですう〜。)

●人日に齢を重ね卒寿なり=水音
◎夏△ス、五=5点
(夏:ご長寿 おめでとうございます。 ス:慎ましい感じがしていいなあ。 五:人日という言い方が気になり、戴きました。)

●好きな絵に好きな俳句や開豆=葱男
◎砂△ス、資=5点
(ス:酒と薔薇の日々みたい! 資:ひらきまめに開き直って採った。)

●何事の無きを喜び賀状書く=君不去
◎水○入=5点
(水:行事として何も考えず通過してるだけだったけど、なるほどそうだと改めておもいました。 入:正しい。 葱:「賀状」だけなら新年、「賀状書く」は歳末の季語となり、正確には新年の季語ではありません、一応、お勉強。)

●初夢に風色めくや花蕾=香久夜
◎喋○前=5点

●初暦めくれば父も米寿かな=資料官
○男、喋=4点
(男:いつまでも元気でいてもらいたいもの。)

●初山河失ひさうになるものを=葱男
○ス△君、木=4点
(ス:失わぬやう努力することも大切!? 入:そういう思いで眺めることも。空山って箒木さんの小説あったでしょ。)

●去年今年流れに沿ふて生くもよし=雪絵
△夏、メ、里=3点
(夏:この大らかさが良いな。 メ:時の過ぎ行くままにってか?)

●初春やきんとん銀の袴着け=夏海
○砂△雪=3点
(葱:おめでたいお節料理の数々。)

●餅の数聞いた母亡く雑煮食う=木陰
○前△香=3点
(前:きっと中身も味も違うのでしょう。 香:46と偶然にも同じ題材でしたが、そこに母を感じる方が多いのですね。 入:46と対照的なのでびっくりしました。「雑煮食う」が悲しい。)

●意気込みて日記探しつ年明けぬ=香久夜
△百、前=2点
(百:「同感」の句。私は手帳でした。)

●元旦を迎えし夜の静かなり=男剣士
○木=2点
(入:クールビューテイー。)

●賀状の子どこの誰やも知らねども=雪絵
△男=1点
(男:分かる。その複雑な気持ち。 葱:子供の事じゃなくて、自分はどうなんだって、話よね。)

●これやこのデジタル歌留多液晶の関=香久夜
△資=1点

●静かなる夜に鐘響きシシ来る=前鰤
△男=1点
(男:シシ来るが勇ましい。)

●新年や信念無きが 初笑い=裸猿
△入=1点
(入:こんな姿勢で迎えたいです。 葱:わははははっ、おもしろいから座布団一枚!)

●屠蘇の酒酌み交わして一の重=五里
△二=1点

●初春や鶴亀栄え宰府参り=喋九厘
△水=1点

●初富士や朝一番のロマンスカー=資料官
△五=1点
(五:箱根駅伝を見ていたので。初富士も見れました。ロマンスカーには、一度だけ乗ったことがあります。)

●初夢や ユメキタル夢 実現し=裸猿
△葱=1点 (葱:夢がみっつも! ありがたいなあ〜。 入:初夢こそが、実現すべき夢?わからないけれどなんかいいです。)

●平成に生まれしティーン初詣=五六二三斎
△百=1点
(百:「なるほど」の句。ついこの間 平成とか言ってたのにねぇ。)

●見上ぐあの星もいっしょに年迎へ=君不去
△木=1点

●餅の数問う母元気無事祝う=メゴチ
△水=1点
(水:45番とどちらにしようか迷ったのですがお元気な方にしました。 葱:元気がなにより、元気が一番。 入:お雑煮とは本来家族の無事を寿ぐ膳なのだと改めて。)

●餠焼きぬ蒼蒼たる野はふはふと=スライトリ・マッド
△夏=1点
(夏:リズムの良さに1票。 入:これはどういう光景?想像して面白がりました。)

●新年の座敷わらしのエレキかな=入鈴
△砂=1点
(葱:なんじゃ、こいつ、休みにな〜〜んも手伝わんとからに!)

●初夢や百合根の味す母恋ひの=入鈴
△君1点


【無選】

●暖かしちゃちゃっと今年のお節かな
(葱:できる主婦なのね。)


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