*B部門入選作発表*

兼題「神」・「時雨」*全46投句(入選38句)

【特選】

一席
●朝時雨あるがまま生きメロンパン=スライトリ・マッド


◎喋、夏、百○水、雪△五、砂、入=16点
(夏:この伸びやかさ!「時雨」がウェットになり過ぎないのが良い感じ。 水:そうですメロンパンは美味しい、そしてカロリーも高い! 雪:ほんとに人生、こうありたいものです。 五:面白い句ということで頂きました。 入:メロンパン的生き方?面白そう。 葱:メロンパンみたいに生きてるってどういうのかなあ〜???)

二席
●時雨降る気負ひしことのおかしさや=君不去


◎入、雪○夏、百△ス、香=12点
(君:肩の力を抜くところでは抜いて俳句を楽しんでおられる皆さんに接することが出来て。 夏:こちらも「時雨」の切なさを軽やかに切り返して、素敵。 入:少し生暖かい時雨の降った日に、同じ考えを持った経験があります。 雪:自分がいなくても世の中は回って行く、ちょっぴり切ないけどこれが現実。そんな気持ちを見事に表現してくれています。 ス:突然の雨が教えてくれたんですね。)

三席
●地ノ神や硬貨参枚置かれけり=スライトリ・マッド


◎里、君○砂、香△雪=11点
(君:ひっそりと立つ「地ノ神」さん?)


【入選】

●エッシャーの騙し絵めくは夕時雨=夏海
◎葱、五○ス、前=10点
(葱:言われれば、それめいてる感じがする。 五:一番斬新な句に◎!騙し絵に驚嘆!エッシャーは知らなくてもエッシャー! ス:おもしろいね。浮世絵にもありそうな・・)

●水底に迎ふる神や五開鐘=葱男
◎ス○二、夏△里、君、百=10点
(葱:【五開鐘】ごけーじょー=三線の名器。 ス:ゴケージョーはサンシンのストラディバリウスなんだ!ステキな名前。 夏:五開鐘の物語は知りませんが、ふと青木繁の 「わたつみのいろこの宮」の絵を思い出しました。)

●神有りの鳥居くぐりて蕎麦に会う=前鰤
◎男、香△資、夏、君=9点
(男:神よりも蕎麦? 資:出雲大社,出雲蕎麦,一畑電鉄。行きたい乗りたい食べてみたいス。 夏:出雲の美味しいお蕎麦 食べたくなりました。)

●片時雨先の見えない九十九折(つづらおり)=五六二三斎
◎木○喋、香△資=8点
(資:近うて遠きものは鞍馬の九十九折とか。)

●星一つ二つ数えて神迎=五六二三斎
○里、砂△木、ス、水、二=8点
(ス:星を数えるとこがいいですね。)

●河川敷バルーン舞い立ち神の旅=夏海
◎水○君△資、男=7点
(水:きりりと締まった朝上昇気流に乗って神も旅立って行かれるのでしょうか。気持ちの良い句。 資:佐賀インターナショナルバルーンフェスタのこと。まさに神の旅ですね。 男:毎年行ってみたいと思いつつ。)

●神掛けて幾度と言ひし空っ風=雪絵
◎前○木、入=7点
(入:わかるんですが、幾度と?幾度言ひしや?)

●神の留守霊長類のおおあくび=葱男
○五、雪△ス、入=6点
(五:神の留守のおおらかな人類!妻の留守、亭主族のおおあくびと共通かな? 雪:あくびだけ? ス:おつかれー万物の霊長さま! 入:ムードあり。)

●京紅葉まずは糺の神詣で=香久夜
◎資、二=6点
(香:ただすの森/下鴨神社。 二:「で」はいらない。)

●時雨るや街にくぐもるふれ太鼓=水音
○入△里、二 、夏、前=6点
(入:しぐるる、くぐもる、この街の空間の不思議な感じがします。 夏:時雨ても ふれ太鼓が博多っこを元気にしてくれますから・・・ 。)

●神無月在りや無しやと遊(すさ)みゐし=入鈴
○男、百△雪=5点
(男:何を求めて気負うのかなぁ。)

●しのばずへ五拾五人の神の旅=資料官
○前△五、里、喋=5点
(五:東京おかふみ会に参加されたあの方の句と確信! 葱:よくもまあ、55人も集まったなあ〜ってびっくり! 幹事さんに感謝です。)

●緋にもえて暮るる山里時雨さす=香久夜
○水、喋△前=5点
(水:この時刻この情景どんなに綺麗なんでしょうね。)

●神の留守まもる狛犬逆立ちす=水音
○葱△砂、夏=4点
(葱:そんな狛犬がいたら一遍、見てみたい! 夏:逆立ちする狛犬がユーモラス。)

●神渡しウォークマン耳に力士来る=夏海
○二△葱、君=4点
(葱:神渡しという不思議な風を浴びながら、でかい力士がウォークマンを聴いている姿は神に奉納する現代の興業の形を面白く捉えているとおもいました。)

●山の神退屈そうな雪景色=五里
◎砂△前=4点

●神の月哭きうた響く島の冬=スライトリ・マッド
○木△二=3点

●時雨たる久住眼下に虹走る=喋九厘
○君△木=3点

●愛宕山ひとつ拍手神無月=男剣士
○五=2点
(五:神無月の風習なの?知らなかった! 葱:「拍手」は「柏手」の事?)

●悴みて取る手羞じらう夕時雨=ひら百合
△水、香=2点
(水:ほんのちょっとの距離感が良いですね。)

●神の子はホントにいたね冬うらら=君不去
△葱、喋=2点
(君:葱部長、資料官殿へ。 葱:ご挨拶句に対してのお礼の意味もあって戴きました。ありとう。 資:マドンナに会ふ夢かなふ小春かな。)

●神の旅上り特急出雲行=水音
△男、雪=2点
(男:この月は出雲かぁ、やっぱり。 資:神が乗るから出雲行きを上りとするのが面白いが,鉄道もの故に採ることは,少し差し控えたく存じます。)

●しぐるるや染付出会ふホットワイン=入鈴
○資=2点
(入:染付 古い磁器の様式。 資:しぐるるやはひらがなと風邪引いてもこのヨーロピアン玉子酒で温まりそうなところが良いと思います。)

●時雨ますバス停ととろ傘ひとつ=喋九厘
△葱、砂=2点
(葱:「トトロ」の名場面に敬意を表して。)

●少年院前のバス停夕時雨=五六二三斎
○ス=2点
(ス:今も少年院前ってあるのでしょうか? 葱:「少年院前」というバス停があるのなら、どうでしょう? 「少年院バス停前の夕時雨」としたら◎かも。)

●夕時雨旅人濡らし樹木散らす=木陰
○資=2点

●我一人白き浜にも冬しぐれ=喋九厘
△水、男=2点
(男:冬の浜辺の冷たさが。)

●寒時雨なお寒き日を覚悟する=前鰤
△入=1点
(入:凄く自分に厳しい作者は? 前:「かんしぐれ」という言葉を作ってしまいました。 葱:なんでも覚悟してしまうと、なんとか乗り切れるものです。)

●寂しさに追ひうちかけて夕時雨=雪絵
△木=1点

●しぐるるやいちぶんのなき島ならば=葱男
△香=1点

●時雨るるや同窓会に逸(はや)る苞(つと)=入鈴
△喋=1点

●白河を越へて時雨に入りにけり=資料官
△百=1点

●晩鐘に照りあかあかと冬紅葉=ひら百合
△里=1点

●村時雨抜けてくりでん到着す=資料官
△百=1点
(資:くりでん=くりはら田園鉄道のこと。 葱:絵本的な情景が好きです。)

●夜会えば別れ話に時雨くる=香久夜
△五=1点
(五:何だ!何だ!こわい話を抱え込んだのは誰だ!)


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