*B部門入選作発表*

兼題「紫」・「丘」*全20投句(入選19句)

【特選】
一席●むらさきの午睡に出づる夢の糸=月下村 
◎五◯ス、一、資△喋、平=11点
(五:うまい!夢の糸!何とも言えぬ午睡との対比! 平:これもなんだかわからない句ですがなんかありげなところが心に残る)

二席●しめこみて 筑紫おのこの 臀まぶし=平坦百合 
◎ス、資△久,喋、湯=9点
(久:山笠だよね、筑高相撲部ではないと思うが。)

二席●友の名に記憶をつむぐ丘通信=久郎兎
◎平◯ス、湯△月、澄=9点
(平:忘れていた名前をみると、それとともに忘れていた出来事が思い出されてくる)

【入選】
●バケツ水遠き夏の丘友の白き足=スライトリ・マッド
◎久◯月,喋=7点
(月:青春の一頁、中・下の八・八の音律が気持ちい〜い。)
●五十路越えおめし紫一年生=久郎兎
◎湯△五、澄、ス=6点
(五:季語がないので、とるのよそうかな?と考えましたが、何とも言えない出来栄え!)
●バーチャルの丘に集いし我がともがら=スライトリ・マッド
◎月◯平△湯=6点
(月:人は「物理」と「物語」のふたつで生きてる、現実のみが人生じゃないって思いたい。)
●紫陽花に負けじと並ぶ厚化粧=資料官
◎喋◯平=5点
(平:だれがいってんだあー)
●丘を去り避けた再会いま宝=久郎兎 
◯澄、湯△平=5点
●同窓会ビールと紫煙座も半ば=五六二三
◯喋△久、平、資=5点
(久:紫煙もここだけは許せる、かな? 平:紫をたばこの煙にしちゃった)
●むらさきと思えばいつもやきなすび=湯姫 
◯月、久△喋=5点
(月:この芭蕉風のユーモアは人生の達人か? 久:口からそのまま出てきたような単純さ。)
●テレビ塔聳ゆる丘に夏の雲=月下村
◯五△湯、資=4点
(五:福岡のFBSかTNCの風景を思い出しました!おそらく、TNCか?筑紫丘高校から見えてたよね!)
●薄紫の空と島の際日出ずるを待つ=スライトリ・マッド
◯澄△月=3点
(月:処女光を迎える朝、少々ガタがきてる躰もなんだか少し新しくなったような気分。)
●丘の上(へ)に天使のかよふ園在りき=月下村
◎澄=3点
●残暑なり筑高体操丘の上=喋九厘◯久△五=3点
(久:あの日は暑かったね、最前列だったから憶えるのに困った。 五:誰が作ったのか!だいたい想像がつきました。昨年の出来事を思い出しました!運動会の後、三人ともに、大ジョッキー5杯ずつ飲みました)
●紫の朝顔ひとつそそと咲く=喋九厘
△澄、ス、資=3点
●瑠璃色の浄土に住まう紫仏=澄響
◯資△五=3点
●紫の朝霧越えて富士の山=澄響
◯五△月=3点
●何気なく見上げた空に紫金雲=澄響
△ス=1点
●バーベキュー久住は涼し丘の友=五六二三
△久=1点
(久:気楽な丘友、気分は最高、気心十分。)

■雑感 A部門「当季雑詠」では、一木君が圧倒的な実力を見せ、さすがは「元雑誌編集長」、の美しき語感を披露。一席の「忘られぬ〜」は全員投票という快挙を成し遂げ、創刊にして初の「部長賞」に輝きました。一木氏は今回、B部門では時間切れでノミネートしていないので投句した全3句が一席と二席、入選3点句に入ったことになります。彼の偉業を讃えて、後日投稿されてきた兼題2句をここに皆さんに披露しようと思います。
●昼顔の紫ゆかしピカソ展
●日輪草 陽真っ向に 丘のぼる
B部門では「丘」と「紫」の解釈におおきな違いが見えました。「丘」という字にほとんど全員が「筑紫丘高校」とイメージをだぶらせているのに対し、「紫」には高校のイメージはほとんどかぶりません。「が丘」=「筑高」という構図がはっきりと見えました。 ほぼ全投句が入選という結果も連衆の皆さんの思いが多くの人に伝わった結果だとおもいます。次回も「部長賞」めざして頑張って下さい。皆さんの投稿を期待しています。(丘ふみ游俳倶楽部編集長 中島月下村。)