*B部門入選作発表*

兼題「クリスマス」「火」*全47投句(入選39句)

【特選】

一席
●商店会地蔵の頭(つむ)もサンタ帽=夏海


◎前、雪、喋○葱、久、百、水△五、砂、資、二=21点
(雪:地蔵とサンタ帽、ミスマッチの妙ですね。 葱: 田舎の小さな商店街のほのぼの風景に共感! 百:どんな宗教も仲良くしてほしい。 水:丘23で話題になってた二日市? 入:微笑ましい。商店会って、場所でなく組織?つむと帽はどちらかにしても。 五:しょうてんえ?商店街の方がいいと・・。)

二席
●「火の用心」はにかみながら子らの声=雪絵


◎男○メ△澄、前、百、君、香、入、喋=12点
(男:何となく恥ずかしかった思い出があります。 メ:あの音はとんと聞かなくなりました。 澄:かわいらしいですよね。 葱:何事も経験ですね。 百:子供の声っていいですよね。)

三席
●煙突の見つからぬ街クリスマス=夏海


◎葱○久、水、香△前、資=11点
(葱: 原油価格高騰、エコ奨励により薪ストーブが見直され、また煙突も復活するやもしれません。 水:宗教は関係ないし、サンタさんもやってくる。 香:サンタさん困った!俳句にすると、こうなるのね。)


【入選】

●聖夜の灯カレーライスを山盛りに=スライトリ・マッド
◎砂○夏、喋、資△葱=10点
(夏:取り合わせが面白い。 葱:慎ましくも、なんだか楽しいクリスマス風景ですね。)

●焼菓子や火かげん覘く子の照りて=入鈴
○雪、メ△葱、前、木、夏、君=9点
(雪:焼き上がりを、今か今かと待っている子供の姿。懐かしい感じもします。 メ:あぁこの情景はいいなあ。 葱:頬っぺたがクッキーみたい。 夏:出来上がりを待っている子供のワクワク感が伝わってきます。)

●歌姫のすみきった声クリスマス=五六二三斎
◎澄、ス○夏=8点
(澄:聴こえてきそう♪  ス:アリアとクリスマスよく合うしシンプルでいいなと! 夏:美しい歌声は天使の声を思わせて、クリスマスに相応しいですね。)

●滑走路向こう聖夜の摩天楼=久郎兎
◎木○雪、五△砂=8点
(雪:とても大きな景ですね。 五:出張の多いあの方の句? 葱:美しい夜景が目に浮かびます。)

●聖夜劇台詞一つを二十回=水音
◎夏○木、喋△入=8点
(夏:子供の幼稚園時代の聖夜劇、微笑ましく思い出しました。練習が大変で! 入:せりふのNGが二十回?子供の頃の聖誕劇の緊張感が蘇ります。)

●御火焚の火の渦闇に猛々し=夏海
◎君、香○二=7点
(香:すごい景色だろうな。)

●集会の子らや聖菓の匂ひ満つ=入鈴
○君、資△葱、百、メ=7点
(葱:甘いイチゴケーキの匂いが五感を刺激します。 百:クリスマスケーキは、アメリカではフルーツケーキ、イタリアではパネトーネ、ドイツではシュトレン。集会ってパーティーのこと? メ:甘い香りが漂ってくるようです。)

●フォンデュとろり女三人クリスマス=君不去
◎入○砂△雪、ス=7点
(入:ウーン上手い!うち一人=おそらく=は、俳句よりだんごでありました。 雪:まさにこの経験あり!私の場合は、主婦三人、でした。 ス:楽しそう! 資:豪勢なクリスマスで気持ちが豊かになりますね。でもご主人様はお仕事?一人で寂しく・・・。)

●今もまだ続く戦火の年の暮れ=ひら百合
○澄、君△雪、香=6点
(澄:世界平和を祈らずにはいられませんね! 雪:戦火のないだけでも平和な日本、かな?!)

●黒豆やとろ火のわらい暮れ早し=香久夜
◎久○男△雪=6点
(男:とろ火の笑ですね。 雪:とろ火のわらい、がいいですね。 資:黒豆を煮るとろ火の傍の笑い声は嫁と姑か,はたまた母と娘か。この光景は良いのですが,三句切れと季語を工夫できなかったかと思いました。)

●天窓を墜ち来るおのこ聖夜かな=スライトリ・マッド
◎五○二△木=6点
(五:物語風?「フランダースの犬」から?)

●埋火のような故郷に火を熾す=葱男
◎二○砂=5点

●市役所に許可をもらって焚き火かな=メゴチ
◎水△男、香=5点
(水:現代そのもの。焚き火も肩身が狭い。 男:今はそうなんですよね。 葱:やりにくい世の中になったもんや。)

●十七歳息子と二人・クリスマス=喋九厘
○入△男、ス、五=5点
(入:甘くなくいい。17と50半ばのメリーは、少しお預けかもしれないなどと想像します。 男:何となく微笑ましいような照れ笑い。 ス:句読点の・に込められた思いが伝わって来て。 五:ほのぼのクリスマス句。 資:分かるけど説明しすぎ。私もおじさんだけで忘年会したけどさ・・・。)

●残り火に手をかざしたる昔かな=男剣士
◎百○入=5点
(百:そんな昔がありました。 入:これは暗喩ともとれて、豊かな句だと思いました。)

●箱裏を舐めて聖菓を囲みけり=葱男
◎メ○木=5点
(メ:ついつい舐めちゃうんだよね。)

●日溜りやぽいんせちあの尖端まで=入鈴
○百△久、夏、ス=5点
(百:冬の日溜まりの暖かさ。 夏:この句の視点が好きです〔お題が見あたらないですが〕。 ス:下五の字余りがちょい気になりましたがいい感じで。)

●年の瀬に炎響いて新世界=ひら百合
○澄、五=4点
(澄:響く炎ですね! 五:新世界のBGMが聞えてきそうな句。)

●むね中の埋み火いずこに年重ぬ=君不去
◎資△二=4点
(資:まだまだ芯のあたりには真っ赤な思いが残っているのでは。老いらくの恋なんて。)

●クリスマスいつかはこんなひとりの夜=雪絵 ○男△砂=3点
(男:いつかは来るんですよね。)

●来る年の災禍も払え火の用心=久郎兎
○前△メ=3点
(メ:平穏な年になってほしいですね。)

●不知火の海を流離(さすら)ふ冬の旅=喋九厘
○香△水=3点
(水:これはアイデア賞。こんな「火」が思いつけばねぇ。 資:これもあの海岸線を旅するプロ。不知火は秋の季語だけど・・・。)

●たそがれの東京タワーや聖樹の灯=資料官
△澄、百、夏=3点
(澄:タワーが聖樹とは素敵です。 百:東京タワーもクリスマスツリーみたいなんだ。 夏:納得できる写生です。 入:綺麗、六本木あたりからでしょう。たそがれという上句が強すぎる?)

●百年後描く聖夜のダイオード=水音
○ス△五=3点
(ス:百年後の地球どうなってるんでしょう? 五:省エネに当然の帰結か?)

●ミサの列月明かり下息白し=久郎兎
○葱△澄=3点
(葱:息白し月下を過ぐるミサの列、神秘的な光景! 澄:シンシンとしてきます。 入:聖く冴え冴えとした光景が浮かびます。)

●グラタンを天火にかけし聖夜かな=五六二三斎
△水、ス=2点
(水:聖夜なのにグラタン? 聖夜だからグラタン? ス:あったかそうな雰囲気が出てて。)

●日本酒も並べてメリークリスマス=資料官
△前、喋=2点
(葱:美味しければそれはそれでいいんじゃないでしょうか。 入:ユウハイという格調高いサイトで、おバカーとか使ってはいかんけど、メリーという気持ちにはぴったりの句。)

●火の始末あぶない母と聖夜の灯=葱男
△メ、君=2点
(メ:だんだん目が離せなくなるのは悲しいけれど、親子だからね、感謝しています。)

●火の山に冬の眠りのエネルギー=喋九厘
△木、二=2点

●クリスマスイルミネーション競い合う=メゴチ
△資=1点

●クリスマス 過ぎて電飾 箱の中=男剣士
△久=1点

●クリスマス切腹最中でお茶にごす=メゴチ
△喋=1点

●クリスマスツリー床屋の前に立つ=資料官
△水=1点
(水:どこにでもあるという意味なのかな?)

●電飾の顔にこぼるる聖夜かな=水音
△男=1点
(男:気分がウキウキ。)

●年の瀬に振り向く家計火の車=前鰤
△入=1点
(入:パニックな句なのに、ほっとするのは何故?)

●捨てられしツリーの樅よ祭り過ぎ=木陰
△久=1点
(男:季節物の哀れ。)


【無選】

●今夜だけ子供に戻るクリスマス
(入:共感!そのとうり。)

●火の番やマイクの声のぎごちなし
(葱:青年団の新人でしょうか。)


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