*B部門入選作発表*

兼題「神・関連」*全43投句(入選38句)


【特選】

一席
●女面の内のますらを里神楽=夏海


◎砂,葱,二,香,雪○君△入,久,喋,資=21点
(葱:「里」だから佳いのかもしれません。 雪:確かにどの面も,男がかぶってますよね。目の付けどころに敬服! 君:”ますらを”で決まりました。 久:何にもないようで何でもある田舎。混じりあっている感じが出ていていいです。)

二席
●約束の時間は過ぎて神の留守=雪絵


◎男,水○久,五△入,喋,メ=13点
(男:何だろう?神社での逢引〈古いねぇ〉か? 久:空虚ということ?恵みのない時間です,過ぎてしまえば。 水:どんな約束なんでしょうか。 五:神の留守は,少しルーズになるのか?少し笑いがありますね。)

三席
●神無月こぶしを握り生れしこと=葱男


◎入○二,久,香,雪△砂=12点
(久:10月生まれの詠み手かな?下五で拳がピタっと止まった感じが出ています。神無くても生きようとする力強さも。 雪:赤ちゃんて,不安いっぱいで生まれてくるんでしょうかね。)


【入選】

●葛の根に神宿るらし小夜時雨=水音
◎喋○百,資,メ,ス=11点
(ス:言われてみればなんとなくいそうな感じがしますねえ。)

●狛犬の足に御籤や神無月=雪絵
◎資○男△葱,二,喋,五=9点
(五:狛犬の足にまでみくじ?この句も推敲に期待。「足の」御籤やがいいような気もします。 葱:なんとか疫災を逃れようとする一念か!)

●かしわ手も田舎流儀の七五三=久郎兎
◎百○砂,男△香=8点
(男:田舎流儀ってのがいいですね。)

●風もなく散り神さぶる大銀杏=夏海
○入△二,澄,百,五,雪,君=8点
(五:少し大仰な気がします。推敲に期待。)

●曲水の玉砂利洗ふ神の留守=水音
○砂,二,雪△夏,メ=8点
(夏:太宰府天満宮かな,何か特別の行事でも? 雪:おもしろい!年に一度は清掃ですね。)

●神話へとつながる系譜かたしぐれ=葱男
◎夏○澄△百,水=7点
(夏:古代へのロマンですね。 水:その系譜に興味あり。)

●道祖神斑紅葉の衣かな=喋九厘
◎メ△澄,夏,五,君=7点
(五:紅葉は秋の季語ですから,考えました。でも衣になってるのなら,散紅葉のことでしょう。)

●白神のあまたの雪の眠りかな=入鈴
○葱,百△夏,ス=6点
(葱:あまた=多神教のイメージがありました。 ス:世界遺産の地ですもんね?!)

●神離をはなれて滝の涸れつくす=砂太
○入,君,メ△久=6点
(久:神→滝,離れて→涸れ,でいいのかな?神秘的ですが,今ひとつ掴めないです。)

●初しぐれ母足早に神だのみ=資料官
○喋,五△百=5点
(五:母上の神だのみが何の祈願なのか?気になりました。)

●宝満は祈りの山よ神無月=資料官
◎五△砂,君=5点
(五:喋九厘さんの個展には風邪のため行けませんでした。今回の句の中ですっと入ってきました。)

●惑ひけり神ならぬ身の今朝の冬=君不去
◎久△雪=4点
(久:自分を神だと錯覚していたバリバリの時代は過ぎて今は。と言うこと? 雪:いつも惑ってばかりです。)

●招き猫に右手左手神楽月=夏海
△葱,二,雪,ス=4点
(葱:どちらの手を上げているかで御利益も違うとか・・・。 ス:そうなんですか?!)

●異教徒も集いけるかな感謝祭=ひら百合
◎ス=3点
(ス:そうあって欲しいという願いを込めて。)

●悪戯の精霊去りて空南瓜=ひら百合
◎君=3点
(君:洋風の景が和風にしたてられて面白いです。)


●一瞬に湖面騒めく神渡=雪絵
○澄△水=3点
(水:その情景を見てみたい。)

●壁壊へし海神の蔵冬木の芽=砂太
○夏△二=3点
(夏:島国生まれは「海神」への縁が深く,思い入れもあります。)

●神棚の三つある家冬ぬくし=五六二三斎
○ス△葱=3点
(ス:何で三つもあるのかな(??) 葱:神棚がいくつもある家の朝のお供えの大変な事。多神教で信心深い土地柄であればもっと大変でしょう。でも,だからこその「冬ぬくし」。)

●象と亀地球支へて神無月=スライトリ・マッド
○夏△二=3点
(夏:たしか古代インドの宇宙観?面白い!)

●道祖神ひとり雪待ち蓑の袈裟=久郎兎
○資△香=3点

●燃ゆる葉や陽の神山の神おはす=香久夜
◎澄=3点

●落葉舞ふパリに神の手仏の手=五六二三斎
△水,資=2点
(水:楓のことかな?)

●神来月蒔絵を替えるくらいしか=入鈴
○水=2点
(水:蒔絵のついたものをたくさん持っていらっしゃるのですね。)

●神の留守来たれや来たれ福の神=メゴチ
○喋=2点

●くしやくしやの新聞を読む神無月=五六二三斎
○水=2点
(水:神が居ない虚無?虚脱?)

●小春の日神さびの地に居を移し=スライトリ・マッド
△澄,久=2点
(久:神さびが今ひとつピンと来ませんが,寂しさを小春が,でいいのかな?)

●神饌の坏の新米立錐なる=久郎兎
○葱=2点
(葱:円錐の形に「神」が顕われているのでしょう。)

●被布の紐からめしおよびや幼子の=君不去
○香=2点

●靖国に背を向け拾ふ銀杏の実=資料官
△入,香=2点

●寄せ鍋や懺悔終えたる神学生=水音
△砂,資=2点

●かくれんぼ山神宿る霧降るや=喋九厘
△男=1点

●竈門なる神の居ぬ間に枯れ紅葉=喋九厘
△メ=1点

●神前に凸凹居並ぶ七五三=君不去
△男=1点
(男:訳わからず並ばされてる感じですよね。)

●年一度友の集まり神の旅=メゴチ
△男=1点
(男:神様も同窓会が…。)

●Web用に保存する神山眠る=葱男
△ス=1点
(ス:ブロガーかしら?!)


B部門入選作

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