*B部門入選作発表*
B部門/『季:寒雀』『漢:還』=全48句(入選34句)
【特選】
一席
●浅き夢いろはに散りぬ寒雀=資料官
◎二、葱、水○香、メ△五、久、雪=16点
(葱:万太郎の「竹馬やいろはにほへとちりぢりに」はつとに有名だが、作者が分ってなるほど、と思った。ややもすると真面目に過ぎることが多い資料官さんの俳句に、これぐらいの「諧謔精神」と「遊び心」が加わるとぐっと良くなるのではないか。資料官俳句の今後の変節点となって欲しい一句である。世俗の浅き夢が「いろはに散りぬ」で払拭されました。 香:いろはに散るというのが遊び心があっておもしろいです。 水:どこを見ても雀は居ないし、寒雀難しかったですね。いろはを持ってきたところに一票。 五:寒も緩んできている感じがする。軽い乗りになっているせいか?上五は再考の余地はないか?)
一席
●船還る澪筋に添ふ冬銀河=白髪鴨
◎君○砂、百、資△二、香、メ、夏、雪、秋、ス=16点
(君:大きな景ですね。 百:「澪筋」に感心。)
三席
●田の神は田にはおはさず寒雀=水音
◎久○夏、雪、資△白=10点
(久:情景が浮かびます。)
【入選】
●往還に四十二曲り雪合羽=雪絵
◎喋○二、夏△水、資=9点
(資:雪の萩往還のことか。雪合羽が時代を感じます。)
●還俗の尼君ありて初芝居=夏海
◎雪、資○メ△二=9点
●寒雀喰ふてデカンショ論じあふ=葱男
◎ス○二、水△五=8点
(水:食べてしまったんですか!一読して吹き出しました。50年前ですね。 五:今回、一番ショッキングな句だった。昔のバンカラの為せる業であり、何とか俳句として止まった。デカンショ節のことを思い出した。詳しくは、無法投区にて。)
●冬ざれの日田往還の道しるべ=喋九厘
○ス、水△砂、葱、メ、資=8点
(水:日田という地名がモノクロの世界に合っている。 葱:喋九厘さんの俳句にはよく地名が出て来る。それだけでは旅のロマンで終わってしまいがちですが、この句の「日田」には地霊を感じました。)
●海へ還るボンネットバス四温かな=スライトリ・マッド
◎夏、白△君=7点
●通りやんせ小さき天神寒雀=五六二三斎
○葱、喋△久、君、白=7点
(葱:路地裏の小さな祠はいかにも雀にふさわしい。)
●還りゆく道なき里に星冴ゆる=白髪鴨
◎香、メ=6点
●還暦や触れずに過ぎる大晦日=砂太
◎五、百=6点
(五:還暦になる来年つまり今年の事を触れたくなかったのか?丘女句だな。分かる分かる。 百:直球〈還暦〉を使いながら,着想にひねりを感じました。)
●暦還る雑煮椀の朱のかげに=白髪鴨
○葱、砂、君=6点
(葱:中が字足らずで苦しいけど、モチーフで採りました。)
●極寒や土に還らぬ芋の皮=ひら百合
○久、秋△二=5点
●何もせぬ男に鳴かぬ寒雀=砂太
○久、秋△五=5点
(五:なにぬになぬとN音のリフレインが良い。諳じられる句は残る句。)
●松すぎて綰柳(わんりゅう)一枝に還しけり=水音
○喋、百△秋=5点
(百:綰柳というのが「還」にぴったり,しすぎ? 葱:「綰柳」というものを初めて知りました。)
●砂浴びの穴もまんまる寒雀=君不去
○ス△砂、百=4点
(百:なるほど,かわいさが出てます。 葱:☆ちょっとした観察のまなざしが優しい。)
●たちまちにフェリー客散り寒雀=夏海
○五△水、雪=4点
(五:島の寒雀句。壱岐か対馬か?因果応報はあまり指摘しないことが良いが、島のフェリー乗り場では、家路を急ぐ人が多くて、寒の季節は賑やかなのはほんの一瞬だろう。)
●故郷を出でて一旗寒雀=五六二三斎
◎砂△二=4点
●還暦の宰府参りや梅の花=喋九厘
○君△砂=3点
●しんしんと雪ふりつもる脇往還=資料官
○五△喋=3点
(五:往還は数少ない今回の兼題句の候補。難は下五の字余り。I音のリフレイン。N音の韻も3回あり良い。)
●棘強き実のまた旨し寒雀=夏海
○香△ス=3点
(香:ピラカンサ?渡り鳥が食べに来てた!)
●ながらへば還り点かな節男=ひら百合
△水、秋、ス=3点
●暦還り日々の暮らしや寒雀=君不去
◎秋=3点
●路面電車きて寒雀散らしけり=資料官
○雪△久=3点
●還暦の豆撒く宰府天満宮=葱男
△香、資=2点
(資:還暦の豆まきおやじがんばれ,豆撒きと切った方が良いのでは。地元では宰府というのですね。)
●古里へ小芥子の想ひ還る冬=君不去
△葱、夏=2点
(葱:暗示的な句です。東北の厳しい冬を思います。)
●万両や還暦祝いの60個=メゴチ
△喋、君=2点
●青空の冷気を食みて寒雀=喋九厘
△メ=1点
(葱:☆気持ちのい句です。)
●足音に声潜めたる寒雀=スライトリ・マッド
△百=1点
(百:ありそうな風景。)
●大マグロ七海めぐり還り来る=秋波
△夏=1点
●還暦の龍に負ふもの多きかな=香久夜
△百=1点
(百:景気づけが必要?)
●還暦や酸いも甘いも冬苺=メゴチ
△喋=1点
●砂場には低学年児寒雀=雪絵
△香=1点
(香:雀はやはり小さい子供をイメージしますね。)
●何食わぬ顔をしてをり寒雀=水音
△葱=1点
(葱:そんなふうに見えること、あります。)
【無選】
●寒雀情報交換せわしなく
(葱:☆現代諷刺ですね。)
●寒雀信号青に飛び立てり
(資:青信号の方が音感が良いと思う。)
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