*B部門入選作発表*
B部門/『季:下萌』『漢:再』=全49句(入選40句)
【特選】
一席
●歳時記も転調したり草萌ゆる=白髪鴨
◎君、資、百○雪△葱、メ=13点
(君:何かユーモラスで。 資:歳時記の転調が面白いと思った。 百:季節の変わり目を”転調”というのが新鮮。 雪:温暖化もあり、現実の気候とのギャップを転調?としたところがいい! 葱:「俳句好き」なら思いは同じ。)
一席
●再版のむかし話や氷解く=スライトリ・マッド
◎二○水、白、雪、百△久、香=13点
(雪:「再」の熟語をなかなか見つけられませんでした。「氷解く」もいい季語ですね! 百:再版という味気ない言葉もむかし話で味わいがでたような 。)
三席
●下萌ゆる大地の鼓動阿蘇五岳=資料官
◎砂、葱○水、五△雪、君=12点
(葱:春、でかい! 水:命の脈動、再生、春の喜びを感じます。 五:まさか爆発だけは勘弁。)
【入選】
●鴻臚館復元絵図や下萌ゆる=雪絵
◎夏○二、香△葱、水、資=10点
(夏:歴史ものには弱い。すぐに1票入れずにはおれません。 葱:歴史ロマンの宝庫ですね、太宰府は。その界隈を砂太先生、喋九厘さんだけに占領されてはいけません。 資:古い遺跡に下萌はぴったり。草萌ゆる三内丸山・・・・と考えたのですが出来なかった。)
●カバの舌赤き遊具や草青む=雪絵
◎ス○砂、君△白、夏=9点
(君:赤と青が鮮やか。 夏:カバの遊具、というのが面白い。 葱:稔典風で面白いけど、「赤」と「青」はあまりそぐわない色かな、ピンクとブルーなら「パリかわいい」ですけど^^;)
●古址遠く憶良の歌碑の下萌ゆる=砂太
◎水○秋△五、白、夏、香=9点
(水:古址とは唐の都か平城京か判りませんが、都を恋ふる気持ちが永遠に続くようで切ない感じがします。 五:憶良の歌碑は水城跡から遠くにあるという意味?山上ですから、下が出てくるのも面白い。 葱:☆俳句としての落ち着きと品格があります。)
●下萌ゆる重き跳ね戸を引き上げて=夏海
◎メ、白△久、雪、ス=9点
●下萌の風生句碑の白き文字=砂太
○葱、二、秋、ス△五=9点
(葱:「風生」が効いてるう〜! 五:富安風生は2月22日が忌日。)
●下萌や稚児行列の冠(かむり)揺れ=夏海
◎雪○香△二、資=7点
(雪:冠の揺れを詠んだところに脱帽。)
●狼煙てふ地名ありけり草萌ゆる=水音
○白、入△砂、二、雪=7点
●下萌えや滑り台より賑わひぬ=香久夜
◎入○砂△二=6点
●下萌や夢のしつぽをたぐり寄せ=スライトリ・マッド
○久、喋△メ、白=6点
●がんばつたとんがりたまご草青む=葱男
○喋、ス△入=5点
●草萌の畦道嗅いで空の風=喋九厘
◎久○メ=5点
●下萌えや風のかほりは海の色=白髪鴨
○五、夏△喋=5点
(五:春の海の近くに立つ。博多だと、西公園か愛宕神社を感じた。 夏:「風のかほり」が「海の色」なのが良いなあ。)
●迷ふうち再び春の雪となり=水音
○入、百△秋=5点
(百:何に迷ったんでしょう。)
●石段を一段跳んで青き踏む=砂太
◎五△資=4点
(五:元気を貰う句。春の快活さを感じる。土を踏む楽しさが伝わってくる。青き踏むと上手くマッチしている。 資:春へ向かう躍動感と青き踏むが合っていると思う。 葱:☆「一段とばし」がミソですね。)
●草萌の堅き思ひや陽を弾く=メゴチ
◎秋△喋=4点
(秋:草の芽吹きの確固とした意志。)
●佐保姫の招き再々辞すばかり=夏海
○資△入、喋=4点
●下萌や汽罐車あえぐループ線=資料官
○葱△二、ス=4点
(葱:「ループ線」の螺旋状の運動のイメージが「下萌」の本質に重なります。)
●土手青む肉球の傷癒えるころ=スライトリ・マッド
○君△砂、秋=4点
(秋:肉球!なんか可愛い。 葱:☆猫の「肉球」を癒してたら採ったかも。「犬」ものは個人的に少し厭きてきたのかもしれません、特に「丘ふみ」では。)
●再びの声は聞かれず蕗の薹=雪絵
◎香△百=4点
(百:どうなっちゃったんだろう 。)
●下萌えやつぼみに向かひてひとり言=白髪鴨
◎喋=3点
●忘られし再びの芽や場所定む=君不去
○久、メ=3点
●草青む聖地を駆けるリキシャマン=葱男
○資=2点
(資:何か映画のシーンのような。)
●涅槃西風再生停止巻戻し=葱男
○夏=2点
(夏:春の荒れ模様の様子が伺える。)
●まう一歩一茶先生下萌ゆる=五六二三斎
△砂、メ=2点
●足もとに這ひ来る子らや草青む=君不去
△葱=1点
(葱:「赤ん坊」と「下萌」は付き過ぎだけど、この句にはストーリーがあるので単なる配合ではないところがいい。)
●東風吹かば再会の刻と夢列車=喋九厘
△君=1点
●再会の色めく声や猫の恋=メゴチ
△香=1点
●再会や雪もデジタル数寄屋橋=久郎兎
△百
(百:雪もデジタルって,どういうことなんだろう。)
●再会を約すホームに春の雪=香久夜
△五=1点
(五:なごり雪の俳句版みたいですね。 葱:☆好きな「ドラマ性俳句」です。)
●再生の辰年とせん草青む=五六二三斎
△水=1点
●下萌えの上のみ黒き白き朝=メゴチ
△秋=1点
(秋:「白い」の方が語感がやわらかくてよかったのでは?)
●下萌や冷たい雨もあればこそ=秋波
△君=1点
●下萌よてくてくてくと旅立てり=喋九厘
△水=1点
(水:「よ」なのか、「や」ではいけないのか、どう違うのかよく判りませんが、「てくてくてく」に春が芽生えるのを感じます。)
●名を聞いて再び訊ねる春野花=秋波
△ス、百=2点
(百:いっぺんじゃ覚えない年齢です。)
●春浅し再会の日の星じるし=君不去
△夏=1点
(夏:「星じるし」が楽しい。)
●春遅し再起動して投句せり=資料官
△入=1点
●菱餅の草萌淡し雛の宴=秋波
△久=1点
【無選】
●再会の昔マドンナ梅の茶屋
(葱:「再会の今もマドンナ梅の茶屋」なら採ったかも。)
●ふたたびや車座の浜草萌へて
(葱:「草萌えて」です。「やいゆえよ」)
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