【北海道ツアー・帯広篇】=葱男

■帯広/ガレリアオリザ篇

9月19日、小樽港のフェリーターミナルに車で上陸してから24日間。

銀婚の記念旅行を兼ねて企画した北海道巡業ツアーだったが、そこには想像もできない、波瀾万丈の展開が待ち受けていた。 あまりにいろいろな事が起こったので今月から何回かに分けて連載する事にしよう。

第1章は「帯広/ガレリアオリザ篇」

それではゆるりと始めましょう!

北海道在住の友人たちから「初秋の北海道を甘く見てはいけない、防寒対策をしっかりと!」と言われ、ヒートテックやらカーディガンやら、やたら着ぶくれて訪れた帯広の、なんら京都と変わらぬ暑さ、そして近づく大型台風、フェルト作品の展示販売は前途多難かに思えた北海道ツアーだったが、ある出来事をきっかけに事態は好転し始める。

個展会場となった「ガレリア オリザ」のオーナーの大久保真さんは、帯広のFM局で週一パーソナリティを務めている、地元ではちょっと知られたおじさんだったのだ。
本業はこのギャラリーが併設されている「ミントカフェ」という喫茶店のオーナーだが、北海道東部に広がる湿原の写真を撮る「湿原写真家」としても活躍されている。

そんな彼の粋な計らいで、私たちはなんと、帯広のFM局の取材を受ける事になった。
番組は、その日に帯広で開催されるさまざまな催し物やイベントを紹介する生番組で、展覧会の初日に、若くて元気な女性アナウンサーが取材に来てくれた。

そして二日目には以前から依頼していた十勝毎日新聞の文化部が、展覧会の取材に来てくれて、翌日は写真付きの記事が十勝毎日新聞に掲載されたのである。

もともと北海道は羊の文化が盛んなところ、北の大地では防寒や食料自給に羊の毛や肉は貴重な牧畜資源である。 羊に関わる仕事に携わっている人、フェルト作家の多くが北海道から出ている事を考えても、私たちの展覧会に興味を持ってくれる人たちが潜在していたのだと思う。
取材記事が掲載された日から、「京都から来たフェルト作家の作品を見てやろう!」という好奇心いっぱいの手づくり作家さんたちがギャラリーに来てくれた。
こうして帯広の「ガレリア・オリザ」での展覧会は大成功! 北海道在住の他業種の職人さん、作家さん、アーティストとの出会いが何よりの収穫であった。

次号へつづく



* 新日本海フェリー・はまなす号

* 日本海の夜明け

* ガレリア オリザの大久保さんご夫婦


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