●『公転周期』 作詞 一木正治 作曲 中島雅幸 いつもの時間に と彼女は言った 煙草を揉み消した後の 暗い いがらっぽい時間に 夜と朝の 鈍い回転がある いつもの場所で と彼女は言った 噴水の軽やかな潮風に 赤と青のフィルターに色どられた浜辺の砂に 彼女はきっと 墓標を立てたいんだ ジャズは嫌いよ と彼女は言った ふと気が付くともう19分しかない いつも日曜の終わりは思いもかけない時にやって来る きっと心が冷たすぎるからさ (青い花なら私は好き) 青い花なら と彼女は言った 長かった夜に その薄青い夜明けに 時は誰もが感じるように うつろで 無論 地球も中はからっぽなんだ お酒呑みたい と彼女は言った きっと知ってるんだろう もう 二人が終わりだって事を 乾いた傷口のように 血のどす黒い色が 今は必要な時なのか もうイヤ と小さく彼女は言った 物語はフルートのもの思う 不思議な感覚に消され そして 新しい公転周期に入る