● 摩訶不思議館「ちめんかのや」。 闇の魍魎が、はたまた天使達が跋扈する地面の下の家で、 「水面歌会」のなをさんと 「丘ふみ游俳倶楽部」の月下村が出逢った。 |
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月下村・句 /なを選 ●遠のきつ 記憶を食むや すがれ虫 ●むらさきの 午睡に出づる夢の糸 ●眼に哀し 汚れなき日の青い雪 なを・句/月下村選 ●花は葉にたったひとりの老ひ支度 ●罪といふ字は消去して月氷る ●十薬の白を祈りの色として | |
●はじめて会う我らにはなんのためらいもない。 発句する間際の柔らかき思いにじっと耳をかたむけると、言葉は互いに結ばれて、いつのまにか網のように広がってゆく。 ここに集まったものみなが波打つ喜びにゆっくりと浸っている。 |