*旅日記*


23〜26/MAR./2006


13/MAY〜11/JUN./2005


25〜28/DEC/2004


31/MAR〜02/APR/2004


28/MAY〜18/JUN/2003

旅にはいつも心慰めてくれる「なにものか」が同伴しています。
町から町へと移動する長距離バスや汽車の中では、車窓から吹き込んでくる風と、時折、何処からか聞こえて来る音楽。
暗い闇の中、ヘッドライトが照らし出す一本の長い道ばかり見続けている時、例えば後部座席の異郷の少女が鈴の鳴るような小さな声で、けれども透き通った声で歌を唄い始めると、うらぶれた寂しい心根にポッと灯りが点るような気がします。
その時、其処にあって新しく出逢ったものと心なごむような共感を持つ事ができる。
あやふやで不確かなものと共鳴できるのは、逆に私が、何か古い確かなものと繋がっているからかもしれません。
遠く離れていても決してほどけることのない確かな絆のようなものを、いくつも抱いているからかもしれません。
今日のこの日は限りなく新しい出逢いに満ち満ちています。
そして同時に、ひとりきりの孤独で十分な時間が今、此処にあるのです。