● 今回も旅の終わりを締めくくるのはローマである。 何度訪れてもローマの輝きは消えない。まさに永遠の都である。 聖ピエトロ寺院の天蓋(クーポラ)に昇り、ローマの町を見渡す。 あれがチルコ・マッシモで、テベレ川を渡ると賑やかで楽しい学生街タラス・テベレの広場に着く。 スペイン広場の階段を上がればボルゲ−ゼ公園がある。 もう大体の地理は分る。地下鉄に乗らなくてもローマ中どこへでも行けるだろう。 | |
●始めてバチカンに入る。
まさしく、キリスト教の総本山、何もかもが荘厳で偉大である。
人口1万人のバチカン市国民に対して、毎日何万人という信者や観光客が聖ピエトロ寺院に、またバチカン宮殿に足を運ぶ。
そこには歴々たる稀代の芸術家達の作品が納められている。ベルリーニ、ミケランジェロ、カノーヴァ、ラファエロ、フラ・アンジェリコ、プィリッポ・リッピ、そしてレオナルド・ダ・ヴィンチ。
数え上げるときりがない。まさしく人間の創造物の宝庫である。 ただ、私が本当に見たかったものはこれひとつなのかもしれない。 | |
*夏の霧ピエタの肩を濡らす世に ● ミケランジェロが25才の作「ピエタ」。 彼は89歳で亡くなるまで「ピエタ」を創り続けた。最晩年のミラノ博物館にあるロンダリーニのピエタは目もよく見えないままに手で彫った未完成のものである。 その他「悲哀」もしくは「嘆き」という意味を持つ「ピエタ」を何人もの芸術家が表現しようとこころみている。 私が興味を惹かれるのはキリストを抱く、そのマドンナの表現だ。 何故なら「美」を追究してゆくと、最後の最後には聖母の魂に還るしかないと思うからである。 イタリアの男達はみんなマザコン。マンマの料理は世界一、マンマはいつも明るくて元気いっぱい、オ〜、愛するマンマ!!って。 どうやらこれがイタリア人の第一の哲学「マンジャーレ(食べる)・カンターレ(歌う)・アモーレ(愛する)」の秘密みたいです。 それではこのへんでみなさんにも、Buona Sera! |