● 「すべての道はローマヘ通ずる。」とは誰の言葉だっただろう。 スペイン広場からバチカンの方角を見る。 この丘にはじめて立ち、はじめてのローマに不思議な懐かしさを感じる。体中のDNAがこの場所に感応している。 時間も空間もここから世界に広がって行ったのだ。 う〜む。着いたばかりのイタリアで、もう、旅の意味を確信している自分がいる。 ビールを飲みながら夕陽を見ていると、何も言葉はいらない。 |
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● ローマの中の別の国「バチカン」。ローマのまんなかに、このカソリックの総本山がなかったら、イタリアは雨散霧消しているかもしれない。 それほどに、人間性を支える基盤として「聖なるものと俗なるものの拮抗」こそが人間にとって必要不可欠なモノなのです。 だからイタリア人って、軽薄でお下品でも、魅力一杯なんだな。 | |
● フォロ・ロマーノの古代建造物の中で現代作家の写真展が開かれている。 新進気鋭の芸術ほど古い建物に似つかわしいものはない。 センスとは、時間を超えて出会った高邁な魂の共鳴であろう。 |